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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

しぶき氷

2007年01月25日
十和田
 前回、「冬の十和田湖の雪の白と湖の青の世界もなかなか神秘的でいいですよ」とお話ししました。今回はその続きで、冬の十和田湖の魅力の一つである“しぶき氷”を、自然公園財団十和田支部主催(東北地方環境事務所後援)の十和田湖しぶき氷観察会の様子と合わせてご紹介します。しぶき氷は打ち寄せた湖や川の水が岩や木などに付着してできる氷柱や氷塊で、冬の十和田湖を代表する風物詩です。


冬の十和田湖

 観察会が開かれた1月23の朝の気温は?5℃、時折薄日がさすものの雪が舞う天候でした。観察会といえば、いつもは始めに講師の方からテーマ説明があるのですが、「今日は寒いのでまず歩きましょう!!」ということで、話もそこそこに十和田湖畔の子の口から大畳石に向けて出発しました。


開会式

 講師の久末さんによると、しぶき氷は子の口から小畳石の間でよく見られるそうで、歩き出すと次々と様々な形のしぶき氷が見られました。しぶき氷はいろいろなでき方があって、それによって形が変わるそうです。写真のしぶき氷はどんなふうにできたのでしょうか?


岩についたしぶき氷


木についたしぶき氷


ツルの先にぶら下がっているしぶき氷

 参加者の中にはたくさん写真を撮っていらっしゃる方もいました。西日がしぶき氷に当たる午後が写真を撮るのに最適な時間帯だそうです。


 この日の観察会ではしぶき氷だけではなく、小畳石から大畳石の間では雪の上に様々な動物の足跡が見られました。講師の久末さんがそれぞれの動物の歩き方を実演してくれました。私もテンの歩き方の実演に挑戦しました。


タヌキの歩き方を実演中


私の作ったテンの足跡


本物のテンの足跡

なかなかそっくりに作れません。一人前のテンへの道は遠いようです。

 今年は風向が例年と違うため、岩や木にまんべんなく氷が付いていて小さいけれどきれいなしぶき氷だそうです。皆さんも一度しぶき氷を見に行ってみてはどうでしょうか? 子の口に車を止め、冬季通行止めの国道102号線を北に進むと湖畔沿いにしぶき氷が見られます。

※しぶき氷を見る際はくれぐれも足下にお気をつけ下さい。岸に水が打ち付けられ、地面が凍っているので非常に滑りやすいです。