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東北環境局

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

 こちら鹿角管理官事務所では、十和田八幡平国立公園の八幡平(秋田県側)・玉川温泉・秋田駒ヶ岳・乳頭温泉郷方面までを2人で担当しています。十和田八幡平国立公園は、今年、十和田八甲田地域指定90周年、八幡平地域指定70周年の節目です。対して、私のアクティブ・レンジャーの仕事は1年目ですので、『はじめての アクティブ・レンジャー日記』として活動を紹介していきます。

盗採防止パトロールとは

2026年08月05日
アクティブ・レンジャー東北地区 三浦 翔子

はじめての盗採防止パトロールin秋田駒ヶ岳

 令和8年6月16日(火)、十和田八幡平国立公園の秋田駒ヶ岳地区において、高山植物盗採防止合同パトロールを行いました。
 目的は、秋田・岩手両県の高山植物の生育や盗採などの現状を確認し、国立公園利用者への高山植物保護の啓発を行うためです。
 秋田県側は、林野庁東北森林管理局、秋田県自然保護課、秋田県警察仙北警察署、仙北市役所、八幡平を美しくする会南八幡平支部、田沢湖・角館観光協会の方々がパトロールしました。
 結論から言いますと、国立公園内の特別保護地区は、すべての植物(キノコ含む)の採取や損傷、落葉、落枝の採取が規制されています。
 特別地域は、特に保全が必要と指定された植物(指定植物)の採取または損傷が規制され、原生状態を保護しなければなりません。秋田駒ヶ岳で見られる高山植物は、指定植物に指定されています。
山
6月半ばでも、場所によって雪がありました
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「高山植物を守ろう!高山植物盗採防止パトロール 十和田八幡平国立公園」をリュックサックに付けて、出発です
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高山植物の生育、土の状況など観察しながら阿弥陀池を目指します
花
ミヤマダイコンソウと田沢湖
 国立公園での高山植物は、『採らずに見る』のが大原則です。
 大正15年2月に、秋田駒ヶ岳高山植物帯として国の天然記念物となっているそうです。(100年経過のアニバーサリーです!)いろいろな法令に守られていますね。
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阿弥陀池側から振り返った様子
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阿弥陀池方面に向かう
山
男女岳(おなめだけ)から阿弥陀池の状況
 白いチングルマの花畑となっています。木道から、はみ出さずに歩いてくださいね。
 先頭は、阿弥陀池から男岳(おだけ)へ、私の班は、秋田県最高峰の男女岳(おなめだけ)を確認しました。この日は、静岡県からいらした3人と同時間帯に男女岳山頂へ向かいましたが、登り歩くスピードの速さに驚きました。短時間で富士山登山について教えていただきました。
 阿弥陀池小屋周辺で、岩手県側と合流し、情報交換会を行いました。国立公園管理官からは、
  ・いまだに盗採が確認されている
  ・盗採現場を目撃することは難しい。未然防止のためにも、参加された関係機関と高山植物の盗採防止の啓発に取り組む
といった話がありました。
 岩手県チームはその後、国見温泉方面へ、秋田県チームは焼森・しゃくなげコースを進みパトロールを続けます。
池
岩手県側と合流
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関係機関のみなさま
 所々に、このような看板が設置されています。「植物保護のため歩道以外に立ち入らないでください 環境省」
 看板が無くても、登山道以外のところには行かないでください。植物が踏まれ、つぶれます。自然環境の変化を防ぐためです。
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植物保護の看板
 秋田県自然保護課では、ラミネートした「高山植物は採らない!!」を掲げて参加してくださいました。
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大焼砂(おおやけすな)
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秋田県自然保護課「高山植物は採らない!!」
 仙北警察署では、秋田駒ヶ岳山開きの日に、『クマ注意』、『山岳遭難注意!!』、『登山計画書を提出しましょう』などのチラシを登山者に配ってくださいました。
 この日も山岳遭難防止について、注意喚起がありました。
警
登山計画書と山岳遭難注意チラシ
警
秋田県クマ注意チラシ
 紹介しきれない たくさんの高山植物が、秋田駒ヶ岳にあふれています。登山道、木道から、はずれないように歩きましょう。
人
パトロールを終えて
人
盗採防止・チーム秋田(秋田駒ヶ岳側)

盗採防止パトロールin八幡平

 令和8年6月19日(金)、十和田八幡平国立公園の八幡平地区において、高山植物盗採防止合同パトロールを行いました。秋田県側は、林野庁東北森林管理局、秋田県自然保護課、秋田県警察鹿角警察署、鹿角市役所、自然公園財団八幡平支部の方々がパトロールしました。
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あいさつをする国立公園管理官(盛岡管理官事務所・鹿角管理官事務所)
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八幡平山頂に向けて出発
 はじめに、参加団体のかたへ資料をお渡ししましたが、十和田八幡平国立公園の指定植物は482種類あるそうです。
 八幡平といえば、ドラゴンアイとして有名になった鏡沼(秋田県仙北市)です。八幡平は、岩手県・秋田県(それも仙北市、鹿角市)にまたがっています。歩道沿いには、大きなシラネアオイが咲いています。
 タカネザクラ(バラ科)別名ミネザクラ。高値で売れたらいいですが、国立公園内の植物は採ってはいけません。
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鏡沼、通称ドラゴンアイ(仙北市)
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シラネアオイ(シラネアオイ科)
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タカネザクラ(バラ科)
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パープルが美しい、ハクサンチドリ(ラン科)
 花の名前を覚えられない私は、こう覚えます。サン歌謡・・・日曜日に歌いたい、花。
 雨に濡れると、半透明になるそうです。パトロール中、雨が降ってきたので、半透明の状態を見ることができました。
花
サンカヨウ(メギ科)
 八幡沼付近、陵雲荘(海抜1550メートル)近くにはおたまじゃくしの大群がいました。カエルになると、何匹になるのでしょう・・・(何百?)
山
まっくろくろすけみたいな、オタマジャクシの大群・・・
 ランの名前が付いているが、ランの仲間ではないそうです。たぬきのしっぽのようです。
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八幡平のコタヌキラン(かやつりぐさ科)
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八幡平 チングルマ
 源太森から、見返峠に戻ります。畚岳(もっこだけ)は、「ふご」という漢字を変換すると出るそうです。
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八幡沼のまわり
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源太森から畚岳・八幡平パークサービスセンター方面を撮影
 終盤、クマのふんを発見し、秋田県自然保護課の方が観察している様子です。
 タケノコが、ふんとなっているとのことで、私もにおいを嗅がせていただきましたが、本当に、タケノコのにおいしか、しませんでした。うんちらしい臭いは無く、八幡平のクマも、タケノコがおいしいということを知っているようです。
人
クマのふんを観察
 国立公園の管理・運営には、国、県、市、ほか関係機関の職員がそれぞれの立場で関わり、民間組織からも管理などでさまざまな協力をいただいています。
 盗採パトロールは、自然保護、犯罪抑止の取組みの一つですが、温暖化など環境の変化に伴い、十和田八幡平国立公園の貴重な植物が失われないよう、美しい自然を未来に残したいものです。

 高山植物は、撮っても採るな、ということでお願いします。
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盗採防止・チーム秋田(八幡平側)