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東北環境局

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

 こちら鹿角管理官事務所では、十和田八幡平国立公園の八幡平(秋田県側)・玉川温泉・秋田駒ヶ岳・乳頭温泉郷方面までを2人で担当しています。十和田八幡平国立公園は、今年、十和田八甲田地域指定90周年、八幡平地域指定70周年の節目ということです。対して、私のアクティブ・レンジャーの仕事は1年目ですので、『はじめての アクティブ・レンジャー日記』として活動を紹介していきます。

はじめての パークボランティア活動(南八幡平地区 ホシガラスの会)

2026年06月23日
アクティブ・レンジャー東北地区 三浦 翔子

はじめての パークボランティア活動(南八幡平地域 ホシガラスの会)

南八幡平地区 ホシガラスの会

十和田八幡平国立公園の八幡平側には、二つのパークボランティアがあります。(パークボランティア設置要綱に基づき、環境省が登録しています。) こちらは、十和田八幡平国立公園の中でも、秋田駒ヶ岳・乳頭温泉郷を主として、八幡平より更に南側を担当するパークボランティア組織です。

5月29日

 南八幡平地区パークボランティアの「ホシガラスの会」の活動が始まりました。秋田駒ヶ岳の登山道整備、山小屋開けの作業です。
 十和田八幡平国立公園駒ヶ岳八合目園地休憩所の雪囲いを外し、開所準備に当たります。
 仙北市役所が主体となり、秋田森林管理署、秋田県自然保護課など関係機関と雪渓を切り、登山道を整備します。 
山
山小屋の雪囲いを外し、開所準備に当たる
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雪渓を切り、登山道を整備している状況
山
(写真提供 ホシガラスの会副会長)
 斜面30度もありそうな雪渓を掘って、道を作ります。足元の安全を確保して作業します。
 雪国で雪かきは慣れているものの、雨雪で締まった雪は硬くて力仕事です。この日は霧雨が強くなり、お昼で作業を終了しました。 

5月30日

 翌日、5月30日には総会が開催され、今年度の活動計画など話し合いました。
 私が驚いたのは、これまで36年もパークボランティアをやってくださっているかたが6人もおり、十和田八幡平国立公園のために力を注いでくださっている方々がいることを知りました。本当にありがとうございます。
会
パークボランティア「ホシガラスの会」会長のあいさつ

研修

 総会後、午後は研修会を行いました。
 講師として、秋田市大森山動物園名誉園長の小松守先生を招き、二ホンイヌワシについての講演をしていただきました。小松先生は、長年、大森山動物園で園長として勤務、御尽力され、環境省希少種保護増殖検討委員(イヌワシ)としても、世界で御活躍されています。
会
講演する小松先生(講演『イヌワシの動物園領域での保全活動(生息域外保全)』
会
聴講するパークボランティアのみなさん
 ライオンが百獣の王と言われるように、イヌワシは鳥の中の頂点だそうです。昭和40年には国の天然記念物に指定されています。
 近年、生息環境の悪化などによって、イヌワシが減少している中、秋田駒ヶ岳の山麓で保護(昭和63年)の幼鳥、イヌワシ「たつこ」が、飼育下個体群形成で大活躍したことなど説明してくださいました。パークボランティアとの関わりも知ることができました。獣医である先生と、飼育員さんたちの力で、絶滅の危機から保護・増殖に努めていることを知り、長い年月、力を注がれていることが分かりました。
会
小松先生は、第80回愛鳥週間「全国野鳥保護のつどい」で最高賞環境大臣賞も受賞していました。おめでとうございます。

5月31日

 パークボランティア有志で再度、秋田駒ヶ岳の登山道整備をしました。
 雨上がり後の快晴であり、登山道が雪解け・雨水で若干変わっています。
山
けが防止の準備体操を行う
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ハンマーをかつぐベテランの後ろ姿
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雪渓の登山道の幅員をキープするために雪切りをし、杭を打ち直す
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杭にロープを巻き直す
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阿弥陀池の周りの木道
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冬季閉鎖され、釘が上がってきているところを金づちで打つ
山
道中、観察をしながら進む。熟練のパークボランティアの先生が高山植物を教えてくれます
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ホシガラスが食べるというハイマツの実
花
秋田駒ヶ岳に咲くヒナザクラ(白い花)

6月1日 秋田駒ヶ岳山開き

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秋田駒ヶ岳山開き。神事のため集まる参加者
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登山開始。登山道の安全を確認しながら登ります
 我々は、神事を見届けてから登山したので、パークボランティアのみなさんはすでに山頂まで行き、休憩中です。
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休憩するパークボランティアのみなさん
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すたすた登る西井管理官。待ってください、息が切れます(男岳山頂付近)
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男岳山頂から田沢湖方面
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男岳山頂から仙北市街方面
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男岳山頂から岩手県雫石町方面
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男岳山頂から小岳
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虫も飛び交う秋田駒ヶ岳(男岳から阿弥陀池を撮影)
 秋田駒ヶ岳の山開きは、晴天に恵まれ、たくさんの登山者がいました。山頂に向かっているところ、福島から登山された男性が、「登山道整備のお礼をパークボランティアのかたに伝えてください。ありがとうございます。」とおっしゃってくださいました。十和田八幡平国立公園の南八幡平地区は、パークボランティア『ホシガラスの会』のみなさまのおかげで美しく保たれています。国立公園に指定され70周年を迎えた秋田駒ヶ岳へぜひおいでください。
 現在、秋田駒ヶ岳はマイカー規制もありますので、どうぞ御確認の上、おいでください。
 6月28日に秋田駒ヶ岳自然観察会が開催されます。興味のあるかたはお申込みください。
 秋田駒ヶ岳自然観察会はこちらをクリックしてください。