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東北環境局

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

羽黒自然保護官事務所2026年4月振り返り⑥ 新任自然保護官・初めての飯豊出張(2026年4月28日)

2026年07月10日
羽黒 藤井 明子
4月28日(火)、1週間前の4月21日(火)に着任したばかりの自然保護官・楊と、飯豊地域関係者との打ち合わせに山形県小国町へ向かいました。
 
私たち羽黒自然保護官事務所の一番の特徴は、国内陸域第3位の面積を誇る磐梯朝日国立公園のうち、これまた広大な管轄エリアを持つということです。事務所から一番遠い関係市町村が新潟県阿賀町(鹿瀬支所)で、行くならば走行距離片道200km弱。今回訪れた小国町は片道120kmくらい。着任1週間にして早くも羽黒自然保護官事務所の洗礼(?)を浴びた楊は「遠いですね」とつぶやいておりました。しかし数カ月もすれば、おそらくそんなに遠さを感じなくなることを私は知っています。なぜなら、人間には「慣れ」というものがあるからです。
 
長距離移動を伴う業務は、なるだけ他の用事を組み合わせ、1回の遠征(?)で多くの収穫があるように組み立てています。今回は楊への管内現地案内を盛り込みました。事務所の拠点がある鶴岡市を発ち、日本海側を南下。新潟県村上市を通過して、関川村で直轄施設の鷹ノ巣園地により、隣の小国町へ向かう行程です。
 
鷹ノ巣園地では、今シーズンの営業を開始したばかりの鷹ノ巣野営場(鷹ノ巣キャンプ場)で野外学習中の高校生たちに出会えました。管理人さんに伺うと、近隣にある高校の1年生の恒例行事で、長年続けられているとのこと。歓声を上げながらお昼ご飯を作っている姿を見て、この鷹ノ巣野営場での時間が、彼らの高校入学直後の思い出になるかと思うと、温かい気持ちになりました。
 
嬉しい利用状況を一番はじめに見た後は、新緑がまぶしい鷹ノ巣野営場を周回しました。
楊
荒川に架かる鷹ノ巣吊り橋を初めて渡る楊
鷹ノ巣
高校生たちのにぎやかな声がこだましていた広場
鷹ノ巣
野営場内の木々や緑の濃さに圧倒される
鷹ノ巣
新自然保護官をケヤキが迎える
鷹ノ巣
アラカワカンアオイの花がコロンと顔をのぞかせていました
鷹ノ巣
すくっと立ち上がっていたヒトリシズカ
鷹ノ巣
カタクリは花が終わった後。葉っぱは黄色くなり、しぼんできていました
鷹ノ巣
楊が思わず「ウワミズザクラですね!」と 声をあげました
続いて車で約30分ほど移動、小国町に入り、小玉川地区にある大渕橋へ向かいました。この橋があるのは国立公園のエリア外ではありますが、飯豊連峰を発した玉川の流れと国立公園の峰々を眺められる場所です。ここに来ると、「国立公園での楽しみは、その場所に行くことだけではない」と教えられます。日本を代表する自然の風景地「国立公園」は、外側から見て楽しむこともできるのです。
飯豊
大渕橋からの飯豊連峰。稜線に続く尾根のたもとは梅花皮荘
飯豊
大渕橋の下流側にはゆったりとした渕が。玉川の流れはここでひとやすみ
飯豊
飯豊連峰に続く車道沿いの山の斜面は、冬期は雪崩の巣に。見事なアパランチシュートを見ることができます
飯豊
まだ雪に閉ざされている稜線
私たちは業務上、管轄エリアに存在する行政機関3県13市町村との関わりがあり、それぞれの地域の方々と、山域、たとえば飯豊連峰について話す機会があります。そのたびに「飯豊連峰」という一つの言葉が指している風景は、実は地域ごとに少しずつ異なるのだろうと、いつも感じています。
 
今回、楊とともに飯豊地域へ向かいながら、車窓から次々と変わる飯豊連峰の姿を見て、そのことを改めて実感しました。ご紹介した風景も、小国町の誰かにとっての「飯豊連峰」なのかもしれません。