
アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
【まるごと体験!あきたのジオパーク】に出展しました
2025年08月05日
秋田
こんにちは 秋田事務所の大亀です!
7/31㈭に秋田拠点センターアルヴェにて「まるごと体験!あきたのジオパーク」に
環境省東北地方環境事務所がブース出展させていただきました。
7/31㈭に秋田拠点センターアルヴェにて「まるごと体験!あきたのジオパーク」に
環境省東北地方環境事務所がブース出展させていただきました。
ジオパークとは
まずジオパークとは…「珍しい地形、地質、噴火など地球の活動の様子や、大地と人との関わりなどを楽しく学べる場所」のことで、秋田県には「男鹿半島・大潟」「八峰白神」「ゆざわ」「鳥海山・飛島」があります。
今回のイベントはこのジオパークが一堂に集まってクラフト体験や実験、パネル展示などを実施するもので
県内に点在するジオパークを一気に楽しめるものとなっていました。
私たち環境省東北地方環境事務所は、今年大潟村がネイチャーポジティブ宣言をしたことからブース出展のお声がけをいただきました!
今回のイベントはこのジオパークが一堂に集まってクラフト体験や実験、パネル展示などを実施するもので
県内に点在するジオパークを一気に楽しめるものとなっていました。
私たち環境省東北地方環境事務所は、今年大潟村がネイチャーポジティブ宣言をしたことからブース出展のお声がけをいただきました!
環境省のブースをご紹介!
ネイチャーポジティブって知っている?
ネイチャーポジティブとは、2030年までに自然の状態を生物の絶滅やその恐れを招いている“ネガティブ”な状態から、生物多様性の保全に繋がる“ポジティブ”な状態に変えていこうというものです。
お声がけいただいた大潟村はもとは湖でしたが昔に干拓事業の有用性が認められたことで作られた村です。
いまでは農業を基盤とした人々の生活と、野鳥をはじめとする多様な生物が共存する湿地性里山環境が確立されつつあり
この共存の形をさらに一歩先に進めるため「ネイチャーポジティブ宣言」をしました。
お声がけいただいた大潟村はもとは湖でしたが昔に干拓事業の有用性が認められたことで作られた村です。
いまでは農業を基盤とした人々の生活と、野鳥をはじめとする多様な生物が共存する湿地性里山環境が確立されつつあり
この共存の形をさらに一歩先に進めるため「ネイチャーポジティブ宣言」をしました。
大潟村の取り組みを、みんなに知ってほしい
ネイチャーポジティブのために国際的、国内でも様々な取り組みがありますが、ネイチャーポジティブ宣言をすることも取り組みのひとつです。
宣言するにはそれが生物多様性国家戦略に5つある基本戦略のうち少なくとも一つの方針に該当し、「ネイチャーポジティブの実現を目指す」意図が込められている宣言である必要があります。
大潟村はその5つの基本戦略すべてに全力で取り組むことを宣言し、2030年までに自然を回復軌道に乗せ生物多様性の損失を食い止める取り組みをしていきます。
わたしたち秋田自然保護官事務所の管轄である国指定大潟草原鳥獣保護区には、環境省レッドデータブックで絶滅危惧ⅠA類に指定されるオオセッカが繁殖し、冬にはハクチョウやマガンが大量に渡り鳥として飛来する保護区です。
そのようなこともあり、村は渡り性水鳥とその生息地の保全を目指す国際的な『東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ(EAAFP)』の登録地となっています。
大潟村の広い田畑と水場に毎年たくさんの冬鳥が飛来すること。
その田畑でも、化学肥料を使わないあるいは使用量を最大限抑えた有機栽培や特別栽培がなされるなど基本戦略が実行されています。
道の駅横にある干拓博物館では、干拓の歴史を展示解説するとともに観察会などを開催し大潟村の生物多様性とその価値について普及しています。
また村のカーボンニュートラルの達成に向けて電気以外の灯油、軽油、ガソリンなどのエネルギーにおいても自然エネルギー由来で100%達成の村を目指しています。主にはもみ殻バイオマス熱供給事業や太陽光発電事業などです。
宣言するにはそれが生物多様性国家戦略に5つある基本戦略のうち少なくとも一つの方針に該当し、「ネイチャーポジティブの実現を目指す」意図が込められている宣言である必要があります。
大潟村はその5つの基本戦略すべてに全力で取り組むことを宣言し、2030年までに自然を回復軌道に乗せ生物多様性の損失を食い止める取り組みをしていきます。
わたしたち秋田自然保護官事務所の管轄である国指定大潟草原鳥獣保護区には、環境省レッドデータブックで絶滅危惧ⅠA類に指定されるオオセッカが繁殖し、冬にはハクチョウやマガンが大量に渡り鳥として飛来する保護区です。
そのようなこともあり、村は渡り性水鳥とその生息地の保全を目指す国際的な『東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ(EAAFP)』の登録地となっています。
大潟村の広い田畑と水場に毎年たくさんの冬鳥が飛来すること。
その田畑でも、化学肥料を使わないあるいは使用量を最大限抑えた有機栽培や特別栽培がなされるなど基本戦略が実行されています。
道の駅横にある干拓博物館では、干拓の歴史を展示解説するとともに観察会などを開催し大潟村の生物多様性とその価値について普及しています。
また村のカーボンニュートラルの達成に向けて電気以外の灯油、軽油、ガソリンなどのエネルギーにおいても自然エネルギー由来で100%達成の村を目指しています。主にはもみ殻バイオマス熱供給事業や太陽光発電事業などです。
イヌワシの危機?!生態系を守る意味
みなさんはイヌワシがどの程度生息しているか知っていますか?
まずイヌワシは生態系の頂点に立つ肉食の猛禽類です。食べられる側の草食動物に比べればそもそも少ないものですが、その個体数は現在わずか500羽ほど。
昔の日本はイヌワシにとって暮らしやすい山でした。それが戦後、スギやヒノキが植えられ人工林が出来上がりました。木が育ったころには世間は化石燃料や安価な海外製の木材を使うようになり日本の木は需要が大きく下がり、管理が追い付かず放置されるところが出てきました。
人工林は、イヌワシにとって餌になるウサギやヤマドリを見つけにくい密集した森で、その餌動物も生きづらく個体数を減らしたためにますますイヌワシの生活が苦しくなりました。
ペアや個体数減少理由は気象変動や開発など様々。人工林そのものが悪!ということではなく放置されるなど管理不足であることも原因なのです。
イヌワシが生態系の頂点に立つということはその生態系の豊かさの象徴ともいえます。
もしイヌワシが生きていけない森になったというならば、そこの餌動物であるウサギやヤマドリがいないということです。あるいは捕食者が消えた森で餌動物が増えすぎたために植物が食べつくされるかもしれません…。
生産者も被食者も捕食者も、互いに複雑に干渉しあう自然において、イヌワシがいなくなったときその生態系全体のバランスはもう崩れて再興不可能な状態になっているかもしれません。
そんな取り返しのつかない未来にしないために、国、地方公共団体、民間団体、研究者、皆さん大勢を巻き込んでネイチャーポジティブの掲げる生物多様性の保全に取り組む必要があります。
まずイヌワシは生態系の頂点に立つ肉食の猛禽類です。食べられる側の草食動物に比べればそもそも少ないものですが、その個体数は現在わずか500羽ほど。
昔の日本はイヌワシにとって暮らしやすい山でした。それが戦後、スギやヒノキが植えられ人工林が出来上がりました。木が育ったころには世間は化石燃料や安価な海外製の木材を使うようになり日本の木は需要が大きく下がり、管理が追い付かず放置されるところが出てきました。
人工林は、イヌワシにとって餌になるウサギやヤマドリを見つけにくい密集した森で、その餌動物も生きづらく個体数を減らしたためにますますイヌワシの生活が苦しくなりました。
ペアや個体数減少理由は気象変動や開発など様々。人工林そのものが悪!ということではなく放置されるなど管理不足であることも原因なのです。
イヌワシが生態系の頂点に立つということはその生態系の豊かさの象徴ともいえます。
もしイヌワシが生きていけない森になったというならば、そこの餌動物であるウサギやヤマドリがいないということです。あるいは捕食者が消えた森で餌動物が増えすぎたために植物が食べつくされるかもしれません…。
生産者も被食者も捕食者も、互いに複雑に干渉しあう自然において、イヌワシがいなくなったときその生態系全体のバランスはもう崩れて再興不可能な状態になっているかもしれません。
そんな取り返しのつかない未来にしないために、国、地方公共団体、民間団体、研究者、皆さん大勢を巻き込んでネイチャーポジティブの掲げる生物多様性の保全に取り組む必要があります。
たくさんのご観覧ありがとうございました!
イベント当日、他地域のブースでは工作や実験といった体験型の企画が大人気でした。
ネイチャーポジティブのパネル展示と口頭解説がメインだった私たちのブースはスルーされてしまう時もありましたが(T_T)興味を持って話を聞きに来た方、知らなかったな~タメになった!と楽しそうな親子、パンフレットをじっくり読みたいと持ち帰った方などなど…たくさんの来場者にネイチャーポジティブとその取り組みについて伝えることができたと思います。
15年後の生物多様性が回復軌道に乗り、25年後には自然と共生できる世界にすべく各国や企業、個人でさまざまな取り組みを進めていくことが大切です。
ネイチャーポジティブのパネル展示と口頭解説がメインだった私たちのブースはスルーされてしまう時もありましたが(T_T)興味を持って話を聞きに来た方、知らなかったな~タメになった!と楽しそうな親子、パンフレットをじっくり読みたいと持ち帰った方などなど…たくさんの来場者にネイチャーポジティブとその取り組みについて伝えることができたと思います。
15年後の生物多様性が回復軌道に乗り、25年後には自然と共生できる世界にすべく各国や企業、個人でさまざまな取り組みを進めていくことが大切です。