東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

朝日連峰 夏山開き式典(鳥原山)

2025年07月16日
羽黒 守屋明子
6月15日(日)、朝日連峰鳥原山で行われた朝日連峰夏山開き式典に参加しました。
朝日連峰
鳥原湿原の先に現れる鳥居
朝日連峰
雨天にも関わらず集まった朝日連峰の岳友
式典は朝日連峰に関係する山形県側の市町村(鶴岡市朝日庁舎、西川町、大江町、寒河江市、朝日町、白鷹町、長井市)の共催。各自治体担当者、山岳会、山開き登山参加者…と四方八方から集結します。祭主は朝日連峰関係者が務めていて、ここに来れば朝日連峰の主要人物と会える一大イベントなのです。
 
会場の朝日嶽神社は標高1340mの鳥原山避難小屋脇。そこに至るには、古寺鉱泉口、ブナ峠口、白滝口などの登山口から、標高差600~900mの登山を要します。参加者は神社を目指し、3~4時間の行程をものともせず、登ってきます。
 
この日は朝から断続的な雨で、参加者が少ないかと思いきや、最初はまばらだった人影も、開催時間が近づくにつれて増えていき、神社前では再会を喜び合う姿が見られました。式典の始まりには雨が上がり、厳かな祭事を終えた頃には日が差してきました。
朝日連峰
日差しの下で朝日山岳歌を歌う
朝日連峰
振り返れば眺望が
最後に毎年恒例の「朝日山岳歌」を唱和。今年は歌詞も配られて、夏山開きにふさわしい青空に大合唱が響きました。
朝日連峰の安全を願う歌声は、朝日嶽神社奥宮が鎮座する大朝日岳まで届いたに違いありません。

私たち羽黒自然保護官事務所は2名で古寺鉱泉口から入山。うち1名、4月に当事務所に着任したばかりの松島係員は、朝日連峰初登山でした。
鳥原山までの道は涼しげなエゾハルゼミの時雨に包まれ、雪解けに応じた植生の移り変わりが万華鏡のように繰り広げられていました。
朝日連峰
断続的な雨でしっとりとした登山道
朝日連峰
枝をのびのびと伸ばしたブナ
朝日連峰
落ち葉を押しのけるギンリョウソウ軍団
朝日連峰
緩やかな道の脇に咲いていたツバメオモト
朝日連峰
標高1200mを超えた先に待っていた雪渓
朝日連峰
朝日嶽神社鳥居手前の残雪
朝日連峰
鳥原湿原に差し掛かるとミズバショウが
朝日連峰
水面に広がっていたのはミツガシワ
朝日連峰
タムシバは花盛り
朝日連峰
毎年定点観察している鳥居下のイワカガミも健在
朝日連峰
下山中、強い日差しを遮ってくれました
朝日連峰
落ち葉の中から視線が