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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオハンゴンソウ防除作戦

2024年08月27日
秋田 大亀那月
みなさんこんにちは 秋田事務所の大亀です!

8/24に森吉山野生鳥獣センターへ向かう道路で「オオハンゴンソウ防除作戦」が実施されました。
オオハンゴンソウとは、北アメリカ原産のキク科の植物。7月から10月にかけて大きめな黄色い花を咲かせる多年草です。

かつて観賞用のために持ち込まれてからというもの、道路脇や湿原などで見かけ国立公園にも定着しています。繁殖力が強いだけでなく、周囲の植物を枯らす成分を分泌するため、在来植物へ悪影響を与えるとして環境省が特定外来生物に指定しています。
刈り取りや花の摘み取りだけでは来年また花を咲かせるため、防除に必要なのは根ごと取り除くこと。
より有効な手段として、私たちは引き抜き作業をおこないました。
オオハンゴンソウの花
オオハンゴンソウの黄色い花。綺麗ですが特定外来生物です。

引き抜き作業

森吉にもオオハンゴンソウがたくさん生えてしまっています。
センターへいく道中も黄色い花が目立ち駆除の重要性を感じます。

この日は森吉山野生鳥獣センター運営協議会のメンバーで集まり、2時間の引き抜き作業をおこないました。
花が咲いているととても分かりやすいですが、この先さらに広がらないように生育初期段階のものも駆除しなくてはなりません。
自分の頭より高いところで咲く花から、しゃがまないと抜けないものまで。他の植物と見分けながらなるべく根が残らないよう引き抜きました。


 
引き抜き作業
引き抜いたものはすべてゴミ袋へ詰める。休憩しながら黙々と作業。 

少しでも防除できるように

作業していると2時間もあっという間で…
始まる前は唖然とするほど生えていたオオハンゴンソウも、大人数で協力すれば綺麗になるものです。

一人一袋のゴミ袋もどんどん増えて軽トラックの荷台いっぱいの量になりました。
私は今年初めてこの場所へ来ましたが、去年も同じ場所で防除作戦を実施したといいます。それでも花が咲いてしまうのですから、長期的な駆除が必要だとうかがえます。
花もついていない若い状態のものも引き抜きましたが、来年はどれほどの効果がでるでしょうか。少しでもこの頑固な花が減り、在来種がのびのびと成長できるようになれればいいと思います。
引き抜き作業前
作業ビフォー 黄色い花が藪の中までさいています。
引き抜き作業後
作業アフター 目立つ花は引き抜きました。来年こそ減ってほしいです。
特定外来生物は原則生きたままの移動が規制されていますので、摘み取って家に持ち帰ったり栽培したり、保管、譲渡することも禁止されています。くれぐれもお気を付けください。

今回は運営協議会のメンバーのみでしたが、オオハンゴンソウ防除作戦も普段のイベント同様に一般の参加者を募っています。オオハンゴンソウといたちごっこになろうとも、これを読んだみなさんが防除に加わってくださるとありがたく思います。

9月の企画展示が始まりました

フロア展示:“WAROCK”作品展 
川や海、自然に溢れる石に絵を描き込むプロジェクト。石は拾われ交換され、いろんな場所を旅します。(展示物は交換できませんのでご了承ください)
ポップでかわいい動物のWAROCK、日本画や絵画をオマージュしたWAROCK、有名人の顔のWAROCKなどが展示されています。

壁展示:愛鳥週間ポスター展
国民の愛鳥保護思想を高めるために設けられた「愛鳥週間」。その普及啓発に向け全国的に取り組まれている「愛鳥週間ポスター」。ポスターを制作する過程で鳥への保護思想を高めることを目的とし、秋田市内の小中学生が描いたポスターを展示しています。
WAROCK作品展のブース
WAROCKの作品
愛鳥週間ポスター展のブース