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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

八甲田の春

2024年06月11日
十和田 伊藤 あけみ
青葉繁る6月、雨の季節でもありますが、植物達がみずみずしく美しい季節となってまいりました。
十和田湖周辺のブナは、たわわに実がついています。
ブナ
鈴なりです
ブナ
秋には茶色になります
北八甲田は雪解けも進み、いよいよ夏山シーズンとなります。
冬が厳しい八甲田では、登山道にまだ雪が残っています。悪天候の際などには、登山をされる方々の道迷いが、時折あります。雪が残っていて登山道がわかりにくく、思わぬ方向に進んでしまうためにおこります。
十和田八甲田地区パークボランティアの皆さんによる、雪渓へのロープ設置作業活動が6月8日に行われました。道迷いだけでなく、歩道以外への踏み込みを防ぐことにより、高山植物の保護にもつながります。周辺の登山道は、青森県の管理となっており、ロープ設置は、県からの依頼を受けてパークボランティア活動として対応しました。
沢
地獄湯ノ沢:水量が多い時は注意が必要です
山
高山植物を踏まないように!
山
雪渓の急斜面を歩きやすくします
山
登山道がわかりにくい箇所にロープをはります
雪の消えた場所には、愛らしい高山植物が顔をのぞかせていました。
八甲田の植物は、他の山の同じ花より、色濃く感じます。
花
イワカガミ
花
イワシシ
花
コヨウラクツツジ
花
コミヤマカタバミ
花
ヒナザクラ
花
ミネザクラ満開
花
地獄湯ノ沢上部のイワカガミ
また、蔦七沼のひとつ瓢箪沼(ひょうたんぬま)では、モリアオガエルの産卵が最盛期をむかえておりました。
卵
遠くからでもわかる大きさ
卵
重みで落ちてしまいそう
卵
落ちていたのをよくみてみると
卵
まわりのいろんな葉に産んでいます:これはトチノキ
沼のまわりには、モリアオガエルの元気な声がひびきわたっていました。
いのちの輝き、たくましさ、ふしぎ、自然のなかにはたくさんの感動があふれています。
十和田八幡平国立公園の大自然にいだかれに、ぜひおこしください。