アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
オオハンゴンソウ奮闘記
2023年08月17日
十和田
特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウに成長は著しく、開花宣言間もなく、満開宣言です。ちょっと見ない間の成長には、目を見張るものがあります。鑑賞用として輸入されただけあって、美しい花だとつくづく思います。
一本の花にできる種は1600個と言われます。その種はシードバンクと言われ開花条件が揃うまでの長い間、地中で発芽を待つことができるたくましいものです。根は、少しでも残っていると、すぐに葉を出し、雪が降ってからでも花を咲かせます。
その繁殖力は驚異的で、私が毎年刈り払っていた実験地のオオハンゴンソウ達は、年々株が大きくなり、今や、私の身長を超すまでになりました。
しかし、その成長を喜んでいる訳にはいきません。根絶には抜き取りが効果的ですが、そこまでの作業が行えない時は、種になる前に刈り取り、袋などに入れて密封した上で処理する方法もあります。詳しくは、一昨年作成したリーフレットをご覧ください。愛用の機械で刈り取らせていただきました。暑い時期の草刈りは大変ですが、すっきりとした場所を眺めると、気持ちがいいものです。
今後の三年間の経過観察が楽しみです。外来種駆除はなかなか根気がいる作業ですが、手をかけることによって、美しい景観を守っていけたらいいと思っています。
美しい風景がこの先1000年~2000年と続いていきますように。