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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオハンゴンソウ奮闘記

2023年08月17日
十和田 伊藤 あけみ
特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウに成長は著しく、開花宣言間もなく、満開宣言です。ちょっと見ない間の成長には、目を見張るものがあります。鑑賞用として輸入されただけあって、美しい花だとつくづく思います。
花
すでに種ができています
花
一つの花にツボミ、雌花、雄花、種とあります
一本の花にできる種は1600個と言われます。その種はシードバンクと言われ開花条件が揃うまでの長い間、地中で発芽を待つことができるたくましいものです。根は、少しでも残っていると、すぐに葉を出し、雪が降ってからでも花を咲かせます。
雪
2022年12月黄円が開花株
雪
雪の中でも開花しています
その繁殖力は驚異的で、私が毎年刈り払っていた実験地のオオハンゴンソウ達は、年々株が大きくなり、今や、私の身長を超すまでになりました。
しかし、その成長を喜んでいる訳にはいきません。根絶には抜き取りが効果的ですが、そこまでの作業が行えない時は、種になる前に刈り取り、袋などに入れて密封した上で処理する方法もあります。詳しくは、一昨年作成したリーフレットをご覧ください。愛用の機械で刈り取らせていただきました。暑い時期の草刈りは大変ですが、すっきりとした場所を眺めると、気持ちがいいものです。
花
半分刈り払い完了
今後の三年間の経過観察が楽しみです。外来種駆除はなかなか根気がいる作業ですが、手をかけることによって、美しい景観を守っていけたらいいと思っています。
先日、出張で出かけた小湊鳥獣保護区の漁港から眺めた北八甲田の風景です。今年度から関わっている鳥獣保護管理についての業務の様子は、機会があればお知らせしようと思います。
山
右丸の中に高田大岳
山
見る方向によっていろいろな表情を見せる八甲田
美しい風景がこの先1000年~2000年と続いていきますように。