アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、十和田八幡平、三陸復興、磐梯朝日国立公園があります。
深緑の十和田湖&田代湿原&箒場ブナ林
2022年06月10日
十和田八幡平国立公園
東北地方環境事務所
おはようございます。新緑の十和田湖をすっぽり雲がおおう朝。
物事は、その渦中にいると、外の世界が見えない。思い切って外に踏み出してみる。そこは明るい未来だ。広がる雲海を眺めて、そんな想いが浮かんだ朝の通勤路でした。
〈雲海の中、差し込む光〉
6月5日、十和田八甲田地区パークボランティア活動は、北八甲田の北東に位置する「田代湿原」での作業でした。
湿原には、ワタスゲをはじめとして、様々な植物が咲き、訪れるひとを魅了します。
自然保護と利用者の安全確保のため、木道へのロープ設置を、毎年この時期に行っています。
田代湿原は桜が咲き始めたばかりでした。
花と新緑、生命力あふれるブナの芽吹きをお楽しみください。
ときおり、飛ばされそうになるような強風の中、大変お疲れ様でした。
〈ワタスゲ揺れる〉
〈ヒメシャクナゲのバリエーション〉
〈きらめくブナの新緑〉
〈ヘルメットをかぶったようなブナの芽生え〉
〈今年は豊作の予感〉
〈強風で折れそうなハウチワカエデ〉
最後にお願いです。
野生動物を見かけても、食べ物をあげないようにしましょう。
簡単に食べ物を得られるようになると、最後は自然の中で生きていけなくなります。
人間に近づくようになり、交通事故も心配です。
数年前、いつも私の車の前に飛び出してくるキツネがいました。
車はブレーキをかけてゆっくりになることを学習しているようです。
2年ほどその状況が続きましたが、ある日突然現れなくなりました。。
最近また、自宅周辺で、車に近づいてくるキツネが現れました。ブレーキをかけると助手席側にまわり、何も得られないとわかると、運転席側にまわります。
そして、残念そうに森に帰っていきました。
どうか、与えられた命の限り生きてほしいものです