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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

鳥インフルエンザ対応研修 in 仙台

2021年11月02日
石巻 晴山功

石巻自然保護官事務所 晴山です。

越冬のためラムサール条約指定地の伊豆沼にハクチョウ、ガン、カモ類が来たとのニュースがありました。

石巻管内でも長面浦、北上川河口付近、富士沼などあちこちで渡り鳥の姿を見るようになってきており、東北地方環境事務所でも年に一度の「高病原性鳥インフルエンザに関する職員研修」が実施されました。

仙台の東北地方環境事務所の会議室にて国立公園か、仙台、名取、石巻の各自然保護官事務所の職員が対象で、1時間ほどの座学と2時間ほどの抗原採取の実習でした。

環境省では、国指定鳥獣保護区において「検査優先種の死亡個体の回収・移送、簡易検査の実施、スワブ検体の保管・郵送、死亡個体の処分」を行っています。しかし、石巻自然保護官事務所の管轄する区域には、国指定鳥獣保護区がないため、仙台自然保護官事務所が管轄している伊豆沼等の国指定鳥獣保護区での業務支援を担当しています。

・対象野鳥の回収の実習風景です。

 実習では鳥のぬいぐるみを使うのですが、おもりが入っていて実際の野鳥と同じくらいの重さにしてあり、口が開いて食道、気管が擬似的に作り込まれています。

 仙台自然保護官事務所のアクティブレンジャーのカスタマイズです!

回収風景

・簡易検査の実習風景です。

 私は実習について手順は覚えているものの細かい動作が身についていなくて、しどろもどろになる事がありました。

簡易検査風景

人間界では新型コロナウィルスに翻弄されている最中ですが、鳥界でのウィルスの流行が無いように祈ってます。

雑談:

スワブ検体は、眼結膜、気管、総排出口の3箇所から採取する必要があります。

研修時は実物を使用することがないので写真で検体採取の「場所」を覚えるのですが、気管が食道と間違えやすく一番大変かと思いきや、実際には鳥たちのプリっとしたお尻の大量の羽毛に埋もれていて総排出口を探り当てるのが一番大変なのだとか。