アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
登山者カウンターデータ回収
2021年08月16日登山者の数を自動的にカウントする装置「登山者カウンター」を、裏磐梯自然保護官事務所では10カ所に設置しています。約3週間おきに、ソーラーパネルやバッテリーの異常の有無の確認と、装置に蓄積されたデータの回収をします。先週は、吾妻連峰の浄土平と、磐梯山の猪苗代スキー場登山口で作業を行いました。
〈浄土平の登山者カウンター〉
作業後、浄土平から鎌沼へ上がり、登山道と湿原の木道を視察しました。当たり年となったコバイケイソウの花はすっかり終わり、チングルマも実をつけ、湿原にはモウセンゴケとリンドウ、登山道沿いにはアキノキリンソウが姿を見せていました。
〈タテヤマリンドウ〉 〈モウセンゴケ〉
〈チングルマ〉 〈ミヤマアキノキリンソウ〉
鎌沼から1時間弱で東吾妻山頂に立つことができます。以前、山頂へ登り休憩時に地元の郡山市から訪れていた方と言葉を交わした際に、その方が「初めて来たけど、地元にこんな素晴らしい所があるとは知らなかった」とおっしゃっていました。比較的短いアプローチで来られるピークから、天気が良い日は、那須、飯豊、朝日連峰、会津駒ヶ岳や燧ヶ岳、さらに月山や鳥海山を望むことができます。
〈鎌沼〉
次の日は猪苗代スキー場登山口へ向かいました。スキー場トップの登山道入口にカウンターがあり、そこまでスキー場を登ります。
〈猪苗代スキー場上部の登山者カウンター〉
スキー場とはいえ、たくさん花が咲いていてきれいです。この日はコバギボウシやツリガネニンジンが咲き始めているのが目立ちました。斜面の下には猪苗代湖が見渡せます。
〈コバギボウシ〉 〈ツリガネニンジン〉
八方台からの入山者数は、休日の多い時で500名を超えることがあり、駐車場も満車になることが多いのですが、猪苗代スキー場からのルートは多い日でも50~60名程度で、駐車場は広く余裕があるので安心です。山頂までのルート上にはダケカンバの林や沢や沼があり、バリエーションを楽しめます。さらに猪苗代スキー場が今年から登山者のためのリフト運行を始めましたので、コースタイムはかなり短縮されるはず。お勧めです。