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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

みちのく潮風トレイルの楽しみ方 「記念記帳編」

2021年07月29日
名取 富樫信雄

みなさま、こんにちは、名取自然保護官事務所の富樫です。

さて、今回は歩くこと自体ではなく、

少し視点を変えたみちのく潮風トレイルの楽しみ方をご紹介したいと思います。

ここでは「みちのく潮風トレイル記念記帳」と呼ばれているノート。

トレイルの起点であり、終点でもある福島県相馬市の松川浦公園にも

その1つが置かれています。

きっとみなさまも旅の途中で、一度は手にしたことがあるのではないしょうか。

旅人が行き交う場所に用意され、これからの旅に馳せる期待や行く先々での旅情などが

書き残されている、あのノートです。

先日、訪れた(ザックを背負っていました)際も松川浦公園のスタッフさんから

「トレイルですか」とお声がけいただき、「はい!そうです!」とお答えしました。

そこで、松川浦公園事務所に設置されている

「みちのく潮風トレイル記念記帳」を見せていただくことになりました。

「みちのく潮風トレイル記念記帳」を久しぶりに開くと、これまでトレイル上の別の場所で出会った方々が、最近立て続けにここに到着されていて、この松川浦公園で

再会を果たしたような、ささやかな嬉しさがこみあげてくると同時に、

遥かな旅路をとうとう歩き終えたのか、と感慨深さを覚えました。

自分の記録を読み返してみると、「あのとき(過去)の自分」に時を超えて

出会ったかのようで、どこか懐かしく不思議な心境になりました。

ということで、みなさまもよろしければ、「みちのく潮風トレイル記念記帳」に

その時の思いを書き留め、また先達が残した思いにも触れてみてください。

松川浦公園では公園事務所に設置されており、スタッフさんにお声かけいただければ

「みちのく潮風トレイル記念記帳」をお出しくださいます。

このようなノートはたくさんではありませんが、トレイル沿線の各所で設置されており

私の記憶では岩手県内の三陸鉄道の各駅(全てではありません)の待合室などで

よく見かけた記憶があります。

誰かが書き留めた言葉をまだ見ぬ他の誰かが目にする。

「あぁ!! あのとき読んだ○○さん!!」

ノートの記録が、誰か同士の「トレイルマジック」とも言えるような不思議な出会いを

呼び寄せることもあるかもしれません。

「みちのく潮風トレイル記念記帳」が紡ぐ、時空を超えた出会いも、

みちのく潮風トレイルの楽しみのひとつです。