アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
パークボランティア活動&新綠の奥入瀬
2021年05月19日「目に青葉 山ホトトギス 初がつお」
今朝浮かんだ山口素堂の一句なのですが、
朝いつものように窓をあけてコーヒーをいれていたら、
耳に飛び込んできたのは、カッコウの声でした。
今期初の鳴き声です。5/13の奥入瀬渓流では、エゾハルゼミが鳴いていました。
奥入瀬渓流や蔦野鳥の森は、訪れるたびに綠の色の変化に目を見張るものがあります。
言葉や思考を捨て去り、ただそこにいるだけで、心の靄が晴れていくように思います。
新緑のはかなく淡いミントグリーンから始まり、生き生きとして躍動的なフレッシュグリーン、
鮮やかな葉を広げて風に揺れるディープグリーン、緑も色合いが何種類もあり、
日々変化する様子に心躍る毎日です。
5/9に十和田八甲田地区パークボランティアの皆さんによる、蔦野鳥の森の歩道整備が行われました。
蔦野鳥の森の遊歩道は、残雪のため一部を除いては連休明けに解放されました。
例年であれば、歩道に残った残雪の上に、歩きやすいように踏み跡を付けたりする作業もあるのですが、
今年は歩道上に残雪が全くありませんでした。
歩道の笹刈り、倒木処理やぬかるみの対策など、手際良く作業していただきました。
美しい風景に心を奪われ、皆さんの活動写真を撮ることが疎かになり、反省です。
また先週の木曜は、奥入瀬渓流を走るオープンバスの試乗会があり、体験してきました。
奥入瀬渓流に建つ唯一のホテル「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」さんが、昨年までは宿泊者限定で運行していたオープンカーバスによるツアーが、期間限定で宿泊者以外でも乗ることができるということです。
新緑の中、風を切るように進む屋根のないバスは、人生初体験。
綠の風に吹かれながら。
平穏な日々が、早く世界中に訪れて欲しいと願うばかりです。
オープンバスは人数制限がありますが、ご興味のある方は、
ホームページ等で詳細をご確認のうえお申し込みください。
https://www.oirase-keiryuu.jp/activity/detail.php?id=131&m=
十和田湖畔は遅い桜の、カスミザクラ、ヤエザクラが咲き、春本番の趣です。
静かに時が流れる十和田湖畔ですが、躍動感ある動植物の営みを肌で感じることができます。
私は、氷点下であろうと朝必ず窓を開けて、新鮮な空気で部屋を満たすのが日課です。
あふれる自然の素晴らしさを、肌で感じられることにいつも感謝しています。
そんな体験を自由に出来る日が来ますよう願います。
〈5/7桂浜の満開のカスミザクラ〉