アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
冬への準備1(田代平湿原歩道沿いの踏み外し防止ロープ撤去)
2020年10月30日こんにちは、十和田八幡平国立公園管理事務所の村田です。
今回は久しぶりにパークボランティアの皆様と作業したので、その報告です。
今、十和田八幡平国立公園は紅葉の真っ盛りですが、紅葉の次は雪の季節ということで、国立公園に関わる事務所ではこの時期冬への備えが始まります。その1つが、歩道沿いに設置した踏み外し防止用のロープ柵の撤去です。国立公園にいらした利用者が、きれいな景観に目を奪われて危険な場所へ入って行かないように、入っていったために貴重な自然が回復不能なダメージを負わないように、歩道沿いのあちこちにはロープ柵が設置されています。そのまま冬を迎えてしまうと、雪の重みでロープが切れてしまったり、杭が折れてしまったりするので、来年も使えるようにこの時期に撤去し、きちんと整理しておきます。
当日、田代平湿原に八甲田地区パークボランティアの方が6名集まってくださいました。いずれもベテラン揃いで、作業内容は私よりも熟知しているくらいです。集まって数分も話せば、作業手順は決まってしまい、それぞれが回収する予定のロープ柵の場所へと向かいます。
田代平湿原は、八甲田山の北東側、田代牧野と温泉の中間にある湿原です。湿原には池塘が点在し、それらをつなぐように周遊する木道が設置されています。木道から見える八甲田山の景色はとても迫力があります。
<田代平湿原の景観(青森市の工事により解説板と木道が新しくなりました!)>
パークボランティアの皆様はとても手際よく、杭とロープをまとめていきます。あまり手際がよいので写真を撮っている暇がありません。作業を開始して1時間ほどで、ロープ柵をすべて回収し、入り口の駐車場へ戻りました。
<回収の作業の様子>
長年の経験から設置場所の地図と記号が書かれた札を回収したロープ柵につけてきちんと整理しています。これで来年の春の設置もスムーズに進みそうです。