アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
蔦沼に虹
2020年10月29日蔦沼は十和田八幡平国立公園十和田八甲田地域の南に位置する、蔦七沼の一つです。
蔦沼周辺の山々の紅葉が、日が昇る短い間だけ、太陽に照らされて赤く見える様子が
「死ぬまでに一度は見たい絶景」とメディアで取り上げられ、
近年たくさんの観光客が国内外から訪れるようになりました。
特に早朝の時間帯は、蔦沼に設置してあるデッキに入りきらない人が、湿原に踏み込んで写真を撮ったり
駐車場に入ることができない車が路上駐車して通行の妨げになったりと、問題になっていました。
今年度、デッキの混雑防止、周辺道路の渋滞対策、環境保全のため、
またコロナウイルス対策を目的とした新しい試みとして、
紅葉の最盛期の蔦野鳥の森への完全事前予約制による入場制限と有料化を
10月22日~27日の6日間実施しました。
その6日間のうち4日間の早朝の時間の業務に従事してきました。
〈2018/10/22(月)早朝のデッキの混雑状況〉
〈2018/10/22(月)早朝 デッキ上は身動きできない〉
〈2018/10/22(月) 湿原にはみ出して撮影する人々〉
〈2018/10/22(月)の周辺道路の路上駐車状況〉
〈2020/10/22(木) エリアを区切って時間差での入場を行った〉
〈2020/10/24(土) 強風のためお客さんが帰ってしまったが、ゆったり見ることができた〉
〈2020/10/24(土) 蔦温泉に架かる虹:アニメのキャラクターみたいな木々〉
〈2020/10/25(月) 雪をいだいた赤倉岳と明日への希望のような虹の架け橋〉
〈蔦温泉が終焉の地である大町桂月像〉
十和田八甲田奥入瀬を世に知らせた一人である大町桂月は、
どのような思いで今の状況を見守っているのか、聞いてみたいと思いました。
「今の自然は、未来からの借り物」と最近どこかで読みました。
未来に生きる人々に、今の自然の素晴らしさを失うことなく伝えて残していく、
それが今を生きる私達のなすべきことなのでしょう。
何十年、何百年先も、この景観が変わることなくここにあってほしいです。
〈2017/10/26 初めてみた蔦沼の紅葉〉
〈2017/10/26 初めて見た朝焼けの蔦沼〉