アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
冬ですが春さがし
2020年02月07日立春も過ぎたというのに、今期最強の寒波がやってきました。
【毎日違う表情の恵比寿大黒島:流氷のような小さな蓮氷が見られる】
この寒さに耐えながら春を待っているだろう、マンサクの花を見に行ってみました。
【じっと春を待つマンサクの花:丸いのが花、先端のとがっているのは葉】
この時期の十和田湖畔の散策は長靴をはいていても、踏み抜くと雪が入って冷たくなりますので、できればスノーシュー(西洋かんじき)やワカン(樹木の枝などを輪にして作ったかんじき)があると、快適にどこまででも歩いて行けます。
【スノーシューとワカン(かんじき) 】
スノーシューは深い雪や平坦な道は得意ですが、トラバース(雪の斜面を横切ること)や急登には弱いので、急峻な斜面にはワカン(かんじき)がおすすめです。ワカンはスノーシューより軽くて大きさも小さいので、スピードを要する山岳救助帯などはワカンを多用すると言われます。山で狩猟をするマタギの人達もワカンですね。ワカンは素材も紐の結び方も様々です。私のワカンは、アブラチャン(春に黄色の花をさかせる)の枝にケヤキの爪を、クルミの樹皮で巻いて仕上げてあります。それぞれの樹木の特性を生かして作られているのでしょう。紐の結び方は、脱げない結び方、すぐに脱げる結び方など、興味の有る方は調べてみてください。どちらにしても湖畔は雪が積もっていて、雪の下が水ということもありますので、十分気をつけて散策してください。
十和田ビジターセンターではスノーシューの貸し出しも行っています。
【十和田ビジターセンターで貸し出しています】
スノーシューで湖畔を散策したあと、二階の展望室で移りゆく季節を眺めるのもいいかもしれません。
【十和田ビジターセンターの二階の展望室 望遠鏡も備えてあります】
十和田湖畔を歩いていると、大好きなカツラの花芽ももうこんなに成長していました。
【かわいらしいカツラの雌花】
先日出かけた白神山地の森では蕗の薹(フキノトウ)を見つけました。
確実に季節は春へ向かっています。
季節の狭間で、ふと見せる大自然の息吹を十和田湖で感じてみてください。
【晴れた日の穏やかな湖畔】