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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

秋の気配

2019年10月11日
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

令和という年号に変わり半年がすぎ、2019年も残り3ヶ月をきりました。

近隣の山の初冠雪の便りも聞こえてくる季節ですが、スキーをするのが楽しみな私は

今年の雪の量はどうだろうとワクワクしています。

十和田湖は相変わらず水位が低い状態が続いています。

【十和田湖畔にある大畳石】

南八甲田の麓に位置する蔦野鳥の森が、一年で一番賑わう季節がすぐそこまで来ています。

蔦野鳥の森は、赤倉岳の山体崩壊によってできた場所に、堰止湖と人造湖が7つ点在し、

そのうち6つをめぐる約3キロの遊歩道が整備されています。

ブナをはじめとする樹木、様々な植物やコケ、野鳥を観察しながら、

豊かな森を観察できる素晴らしい場所です。新緑の時期も美しいのですが、最も人々の心を魅了する季節が

やはり紅葉の季節なのでしょう。

【穏やかな蔦沼】

十和田八甲田地区パークボランティアの皆さんは、一年を通してここの歩道の整備に関わって

くださっています。今年度は10月10日で三度目の歩道整備でした。

【歩道にかかった倒木の処理】

【菅沼】

紅葉した蔦沼が日の出の一瞬の時間だけ、朝日を浴びて燃えるように赤く染まる様子は、

死ぬまでに一度は見たい絶景とうたわれたほどです。ただ、いつ行っても必ず見られるわけではなく、

季節や天気、時間などの様々な条件が揃った時のみ見ることができます。また、付近の道路や駐車場は混雑が予想されるばかりではなく、期間と時間は限定ですが、今年から交通規制も実施されることになりました。

十分な情報収集のうえお越しくださるようお願いいたします。

http://www.city.towada.lg.jp/docs/2019091200020/

歩道整備の後に、蔦七沼の一つである赤沼まで足をのばしてみました。

紅葉のピークまではまだまだでしたが、綠の上に少しだけ赤や黄色の絵の具を落としたような

色合いの森はまた趣があり、長い時間見入ってしまいました。訪れる人も少なく静かな森と沼に囲まれて

ゆったりとする時間は、日々の忙しさなどを忘れて、リフレッシュする時間となるのではないでしょうか?

【秘境のような赤沼は極めて透明度が高い】

蔦沼や八甲田を散策される際は、十和田八甲田地区パークボランティアの皆さんが、歩道整備にご協力いただいている事を頭の片隅に置いていただけたら幸いです。