アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
なごり雪 その3
2019年04月16日壁のカレンダーは早送りで進んでいるように感じるこの頃、先週9日は季節が逆戻りの朝でした。
出勤途中にある、湖畔のオオヤマザクラは降り続く雪の重さに耐えて、咲く時を夢みているようでした。
10センチ以上積もった雪も、昼には溶けてしまい、その後はそれが夢だったのかと思えるような
日差しが降り注いでいました。
〈9日生出キャンプ場前のオオヤマザクラ〉
〈10日早朝の十和田湖畔〉
ところで、みなさんの中には、十和田湖は青森なのか秋田なのかという疑問を持っている方も
いらっしゃるかもしれません。
答えは、両県にまたがっています。
その証拠をご紹介します。
〈桂浜で湖畔に流れ込む神田川、橋は両国橋〉
十和田湖には、神田川という川が流れ込んでいて、その川が青森県と秋田県の県境です。
かつては青森県側も秋田県側も南部藩であり、1871年(明治4)年に鹿角郡が秋田県に編入された
のちも、湖面上の境界線は確定していませんでした。湖面の境界が確定したのはそこから130年以上
経った2008年で、まだわずか10年しか経っていないのです。現在、青森県6:秋田県4の割合で
湖面上に境界が引かれています。
湖畔を散歩すると、歩いて青森県と秋田県を行き来することができますので、お越しの歳は
ぜひ歩いてみてください。
遊覧船の運航も12日から始まり、いよいよ春の行楽シーズンがやってきました。
〈運行を待つ遊覧船〉
十和田湖畔に向かうバスも20日から運行開始し、また賑やかさが戻ってきますね。
遊覧船時刻表は十和田観光電鉄、バスはJRバスのウェブサイトでご確認ください。
http://www.toutetsu.co.jp/ship.html/
https://www.jrbustohoku.co.jp/route/detail.php?rc=11&r=45/
日によってまだまだ冷え込む日もありますし、湖畔は風が強ければ体感気温はぐっと下がります。
防寒対策をしっかりとして、おこしください。