アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
八幡平眼鏡沼植生回復作業に同行してきました
2018年10月03日十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。
十和田湖畔が仕事の場である喜びを感じる瞬間があります。
例えば、通勤途中に思いがけなく素晴らしい風景に出会った時です。
【十和田湖畔桂浜の夕暮れ】
さて、私が関っている、十和田八幡平地区のパークボランティア活動のひとつに、八幡平山頂付近に点在する沼周辺などの植生回復作業があります。
八幡平山頂周辺は、十和田八幡平国立公園の特別保護地区(特に優れた自然景観を、原始状態を保持している地区で、最も厳しい行為規制が必要な地域)に指定されています。
今回作業した眼鏡沼周辺は、雪の影響などで沼の周辺の斜面が崩れてガレ場となり、植物の生育が難しくなっている箇所があります。そこに、植生マットを敷くことによって、地面がくずれないようにするとともに、マットに種が付着し、植物が根付くように手助けします。
【今回の作業場所と、以前作業した反対側の斜面】
【作業の様子】
植生マットは、風で飛んでしまわないように竹串などでとめます。その上に、周辺に実をつけている植物の種をまきます。以前、私がパークボランティアとして参加した時に作業した、向かい側の斜面の植生マットの上に、植物が根付いているのが見えて嬉しくなりました。
【マットの上に種を蒔きます】
【いつかこんな実が実りますように】
【八幡沼】
【岩手山と早池峰山】
【ガマ沼からのぞむ岩手山】
【八幡平の象徴オオシラビソの実】
【天気が良く、遠く鳥海山までのぞめた】
国立公園は、様々な人々の手でその景観が守られ、後世に引き継がれるような努力がなされています。皆さんもそんな活動を目にすることがあるかもしれません。利用する際には、そんな事を少しでも思い出していただけたら嬉しいです。