アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
高山植物盗採防止パトロールを実施しました。
2018年06月21日こんにちは。盛岡管理官事務所の工藤です。
山々では雪溶けが進み、高山植物が咲き始める時期となりました。
先日鹿角管理官事務所と合同で、「十和田八幡平国立公園八幡平地区高山植物盗採防止合同パトロール」を実施しましたのでご報告いたします。
このパトロールは、秋田・岩手両県の高山植物の育成状況及び盗採等の現状を確認し、その情報交換及び盗採防止策の検討を行うこと、公園利用者に対する高山植物保護の啓発を行うことを目的としています。
当日、岩手班は岩手北部森林管理署、岩手県、岩手県警察、八幡平市など沢山の関係機関にお集まりいただき、湿原へと出発したのですが、残念なことに湿原の入り口地点で盗採跡を発見しました。
盗採跡は3カ所車道沿いにありました。周囲の土ごと掘り出したようです。
【盗採跡】
2時間半ほどかけて、パトロールを行い、秋田班と合流してから情報交換会を行いました。
岩手班からは湿原入り口で盗採跡を発見した旨を報告いたしました。
秋田班からは遊歩道沿いでフキが採られていた旨の報告がありました。
今回パトロールした区域は、特別保護地区と言ってすべての植物(キノコを含む)の採取や損傷、落葉・落枝の採取が規制されています。綺麗だから、おいしいからと言ってその場から持ち去ることは絶対に辞めていただきたいです。
残念な報告もありましたが、当日は多くの登山者が八幡平を訪れていて、すれ違う際にパトロールをしているのだとお伝えすると、「ごくろうさま」「皆さんのお陰でこんなに綺麗な花々が見られるのですね」「頑張って下さい」などと暖かいお声をかけていただき、大いに励まされました。これからも沢山の花々で皆様をお迎えできるように、地元関係者の皆様と共に素晴らしい自然を守りたいと思います。
皆様のご協力を心よりお願いいたします。
尚、盛岡管理官事務所では今週末には秋田駒ヶ岳(鹿角管理官事務所と合同)来週は三ツ石山において盗採防止パトロールを行う予定です。
国立公園でお会いしましょう。