アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
野鳥観察会の報告と野鳥写真展のお知らせ
2018年06月12日秋田自然保護官事務所の足利です。
6月10日(日)、森吉山野生鳥獣センター運営協議会の今年度最初のイベント、「野鳥観察会」を実施しましたのでお伝えします。今回の野鳥観察会は、日本野鳥の会秋田県支部と森吉山野生鳥獣センター運営協議会が共催し、森吉山麓自然再生協議会の協力を得て参加者とスタッフ併せて28名で実施しました。
当日の天候は時折薄日が差し、暑くも寒くも無く野外で気持ちよく行動できる天候だったので、たくさんの野鳥に出会えるのでは?と期待を膨らませてのスタートとなりました。
<開会式と観察会の様子>
野鳥観察会は野生鳥獣センターから桃洞滝までの4.2キロのコースを往復して実施しました。この日はキビタキの鳴き声がたくさん聞かれ「参加者からも今日はキビタキが多いね」という声が聞かれました。私自身も桃洞滝までの行程中ずっとキビタキの声を聞いていたような感じがしています。
桃洞滝を見て、渓谷沿いでお弁当を食べ、帰りは花の観察もしながらセンターへ向かっていましたが、時間的な余裕があったのでちょっと寄り道していこうと提案し、とある場所でこれまでの観察情報などをお話ししていたところ、私たちの上空をアカショウビンが飛んでいきました。昨年までこの観察会には「アカショウビンに会いたい!」というサブタイトルを付けており、そこに期待して参加して下さる方も多い中で、近年は「声は聞こえるものの姿が見られない・・」といった状況が続いていましたが、ようやく(一部の方ですが・・)その姿を見ることが出来ました。この日確認した野鳥は21種でした。
野鳥観察会を終えて、第2部として森吉山麓自然再生協議会が主導して、森吉山野生鳥獣センター周辺にブナなどの植樹を行いました。苗木や資材の準備、植樹のアドバイスなどは秋田県自然保護課の職員2名で行っていただき、参加者全員で30本の苗木を植えました。
野鳥観察会に会わせて植樹を行っているのは、森吉山麓自然再生協議会が目指す『クマゲラの棲む森の再生・拡大・連続性の確保』に日本野鳥の会秋田県支部が賛同して下さり「自分たちが未来のクマゲラの営巣木になる木を植えよう」という事で、協力していただいているものです。
<植樹作業の様子、未来のクマゲラ営巣木になるようにと願いを込めて>
現在、森吉山野生鳥獣センターの館内では「あきたの野鳥」写真展を開催中です。ここでは日本野鳥の会秋田県支部会員等が秋田県内で撮影した野鳥の写真30点を展示しています。ベテラン会員の力作から最近野鳥の興味を持って撮影に取り組んでいる方のチャレンジ作品まで色々並んでいます。展示期間は今月いっぱいですので興味のある方は是非ご来館下さい。
<日本野鳥の会秋田県支部会員等が撮影した『あきたの野鳥写真展』の様子>
次回の観察会は6月30日(土)の『カエル観察会』です。午後1時スタート、午後5時解散の予定です。桃洞滝までのコースでカエルやサンショウウオなどを探し、観察しようという新企画です。当日はモリアオガエルの産卵の様子やキタオウシュウサンショウウオに会えることを期待しています。興味のある方は是非、ご参加下さい。
申込は、「NPO法人冒険の鍵クーン」まで、電話0186-72-3168、FAX050-7515-6163、Eメールcontact@ku-n.jp