アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
初冬の十和田湖
2017年11月21日
十和田八幡平国立公園
十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。
十和田神社に至る杉並木参道の入口にあるイチョウの木の葉がすっかり落ちてしまう頃、管理事務所のある十和田湖畔休屋に初雪が降ると地元の方々は言うそうです。
この「休屋」という地名は、修験者や参詣者らの休憩した場所という意味もあるとのことです。
十和田湖は江戸時代、十和田伝説の話に登場する南祖坊、青龍大権現をご神体とする聖域であり、山伏らが険しい峠道を越えて湖を訪れ、修行に励んだ場所と言われています。
かつて青森と秋田から休屋に向かうルートは複数あり、山伏らは、江戸時代に植えられた杉並木(現在は樹齢250年以上)の参道の入口にあるイチョウの木の下で集結していたそうです。
1807年に十和田湖を訪れた菅江真澄(江戸時代後期の旅行家、博物学者)は、十和田湖を見るには三、四日あっても足りないと記しています。
十和田ビジターセンターでは、菅江真澄の描いた十和田湖の絵を展示していますので、ご興味のある方は是非訪れてみてください。
www.env.go.jp/park/towada/guide/towadavc/index.html
【杉並木参道入口のイチョウと「ぎんなん」】
【十和田神社に至る杉並木参道】