アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
平成29年度十和田八幡平地区パークボランティア合同研修会に参加しました
2017年09月07日こんにちは。十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。
朝晩の気温がぐっと下がり、そろそろ暖房が必要かと思わせる日もある十和田湖畔です。
一方、晴れた日中は強い日差しでまだ汗ばむような日もあります。
事務所の駐車場にあるナナカマドの葉っぱが落ちているよ、と言う企画官の言葉に、窓から外を見ると、色づき始めたばかりの樹木の葉っぱが一部落ちてしまっています。
そこだけ冷たい空気が当たっていたのか、原因はわかりませんが、駆け足で秋が近づいているような気がします。
季節ごとに花が咲き、やがて実になり、次の世代に命を繋ぐ植物は、空気や光を敏感に感じ取っているのでしょう。忙しくしていると、そんな移り変わりを見逃しているのかもしれません。そういえば十和田湖畔をゆっくり散策していないと思い、久々に歩いてみました。
十和田湖畔にはカツラの木がたくさんあり、今の時期、枯れて落ちた葉はとても良い香りがします。
目が覚めるような青葉が、黄色の絵の具を少し落としたようになり、やがて水面や地面を埋め尽くします。
先週末は、十和田八幡平地区パークボランティア合同研修会に参加してきました。自分自身が5年ほどパークボランティアの会に所属していましたので、この時期の研修会が終わるとともに夏が終わり、いよいよ秋へと季節が移っていくのを感じます。
それぞれの地区の活動報告があり、パークボランティアの皆さんの日頃の活動に頭が下がる思いでした。そして、秋田の「くまくま園」の園長の小松氏による講演でした。
小松氏のクマのお話はとても興味深いものでした。また、クマの被害が多く報告されている中、今後の被害がなるべく少ない事を祈るばかりです。
交流会では、先々週に岩手山でばったりお会いしたパークボランティアの三人の方と、山の話で盛り上がりました。パークボランティアの会でお世話になった方も多数いて、話しは尽きませんでした。
2日目は秋田駒ヶ岳の自然観察会でした。
台風が近づき天気が心配されましたが、朝から快晴で、山への期待が高まります。
山頂では霧が出ていましたが、雨に降られることは無く阿弥陀池避難小屋までの自然観察会を終えました。
秋田駒ヶ岳のボランティア会の方の解説は、興味深い内容が多く、さすが地元の山を知り尽くした方々であると感心しました。
9月も一週間が過ぎてしまいました。十和田湖畔で過ごして半年、少し寂しく思うのは、山々が家の窓から見渡せないことですが、それを払拭してくれる自然が十和田湖畔にはあります。
燃えるような紅葉、冬の凜とした風景が今から楽しみです。
みなさんも、秋の紅葉を見にお出かけください。