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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

 十和田湖、奥入瀬からの春便り

2017年05月11日
十和田 伊藤 あけみ

十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤あけみです。

ゴールデンウイークが終わり、十和田湖に少し静けさが戻ってきたように感じます。

管理事務所は5月に新たに3人が赴任し、合計9名となりました。

十和田八幡平国立公園の業務に、力を合わせて取り組んでいきたいと思います。

事務所の周りに真っ先に咲いたキクザキイチゲの次は、ニリンソウなどが私はここにいるよと囁いているようで、出勤する私に力をくれます。

そっと近づいてカメラを向けると、それぞれが春の喜びを全身で表現しているように見えます。

小さい花を見る時に、さらに虫眼鏡で見てみると花達の命の鼓動が聞こえるようです。

みなさんもぜひ試してみてください。

5月3~4日は、奥入瀬渓流の渋滞対策業務で石ケ戸休憩所に勤務しましたが、北は北海道から南は九州まで沢山の方々が奥入瀬渓流を訪れてくださり、大変嬉しく思いました。

つい一週間前までは芽吹いていなかった木々が、ほんのり薄緑に色づき始めたと思っていたら、数日の間に見る見る勢いを増してきました。

それぞれの木々が太陽に向かって大きく手を差しだして、目覚めの挨拶をしているようです。

きらきら輝くブナの葉、ほんのり赤く頬を染めたようなカツラのハート型の葉、ぴょんぴょんとやる気まんまんに見えるトチノキの葉、それを眺めているだけで時間を忘れていしまいます。

森林浴の季節の始まりですね。

また、森林浴で私達がリフレッシュしたように感じるのは、植物が出すフィトンチッドという物質に関係するそうです。そのフィトンチッドは、雨や曇りの悪天候などの日の方が多く放出され、地面から30センチほどが一番多いそうです。

天気が良くない日に、ベンチなどにすわってゆっくり過ごすことが、効果的な森林浴になるようです、

私は、十和田湖畔に住み始めて2ヶ月足らずですが、新緑の渓流、それを彩るコケや植物、様々な表情を持つたくさんの滝、青く深く水をたたえた湖、など素晴らしい景色が待っています。

みなさんもぜひ一度訪れて、ご自身の五感で感じてみてください。