アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
『ガンカモネットワーク交流会』での野鳥観察会に参加しました
2014年03月10日
秋田
「啓蟄」を過ぎてもなかなか春らしい景色が見られず・・・冬に逆戻りした感じの秋田市内です。
さて、前回の日記で『次の日記で報告します』としていた、EAAFPのガンカモネットワーク交流会の中で行われた野鳥観察会の様子をお伝えします。
普段は自分がスタッフとして野鳥観察会を運営しているのですが、今回は参加者として楽しみながらガンなどの野鳥観察をしました。これがなかなか新鮮な事でしたし、他の団体等はこんな感じで観察会を実施するのか?と勉強にもなった観察会でした。
この日は、EAAFPのガンカモネットワーク交流会の参加者向けの観察会と、大潟の自然を愛する会が主催する一般向けの野鳥観察会と合同での実施で総勢70名ほどの大所帯でバス2台を使って村内の野鳥生息地を巡る観察会でした。
左上の写真を見ていただくと気付くかと思いますが、野鳥を観察する方々が同じ方向を見ていません。道路のこっち側のガンを見ている人たち、道路の向こう側のガンを見ている人たちが同じ場所にいます。これが大潟村でガン類を観察する際の特長で、広い干拓地の中にあっちにもこっちにもその向こうにも・・・という感じで、ガン類が採餌する様子が見られるので、何処を見ようか迷ってしまうほどです。
2台のバスから降りてきた人たちが一斉に観察していますし、かなり多くのスコープが立ち並んでいます。普段はもっとこぢんまりと人数を絞っての観察会ばかり経験しているので、こうした大人数での観察会は私自身どのように行動したら良いのか?少し戸惑ってしまいました。
実際に観察するガン達は普段と変わらず、ある程度の距離を保って、ある程度の群れを形成して、水田や大豆畑で採餌していました。
大潟村やその周辺の良いところは数種類のガンが一度に観察できるところです。この日もヒシクイ・マガン・シジュウカラガンが同じ様な場所で観察できました。更にはバスの中からでしたがハクガンも観察できました。また場所によっては亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイが一緒に観察できるポイントもあります。
そんな環境にあって、この日最大のトピックスになったのが↑の写真の上の写真です。これは私達が観察している近くにシジュウカラガンの群れがやってきたので観察していたときの様子ですが、遠目にも『ん?』感じるところがあってとりあえず撮影した写真です。
後にスコープでしっかり観察されていた方が『コクガンが混じってる』と教えてくださって、多くの方が確認したのですが、『良く見つけましたね?』と感心するほどの見つけにくさでした。
これでは分かりにくいのですが、写真の中央やや右寄りに2羽のコクガンが写っています。普段は海岸などで過ごす事の多いコクガンがシジュウカラガンの群れに交じって一緒に行動していたのです。これまでガンの群れの中に単独のコクガンが混じっているとは何度か聞いたことがあったのですが複数のコクガンを大潟村で見たのは初めの事でした。
せっかく(拙いながらも・・・)こんな写真が撮れたのでガンカモネットワーク交流会に参加されていた方、数人に写真を送付したところ、日本でガン類の事を聞くならこの方という第一人者の方をして『シジュウカラガンとコクガンが一緒に居るところを初めて見た』とおっしゃるほどのレアケースだったようです。
この日の大潟村には確認できただけでも、マガン・ヒシクイ(亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイ)・ハクガン・シジュウカラガン・コクガンの5種のガンがいました。これって凄いことですよ!!
おまけに・・・シジュウカラガンとコクガンの違いを見比べるために2種の写真を並べてみました。左側がシジュウカラガンで右側がコクガンです。どちらも小柄で、遠目には全身が黒っぽく、一部に白い模様が入るという点で似通っていますが、白い模様がそれぞれ特徴的なんです。
シジュウカラガンは頬の部分によく目立つ白い模様がありますし、コクガンは喉元に網目模様の白い模様が目を惹きます。よく似ているこの2種は分類上は近縁種にあたるそうで、もしかしたら仲間意識みたいなものが働いて一緒に行動していたのでは無いか?とのことでした。
さて、前回の日記で『次の日記で報告します』としていた、EAAFPのガンカモネットワーク交流会の中で行われた野鳥観察会の様子をお伝えします。
普段は自分がスタッフとして野鳥観察会を運営しているのですが、今回は参加者として楽しみながらガンなどの野鳥観察をしました。これがなかなか新鮮な事でしたし、他の団体等はこんな感じで観察会を実施するのか?と勉強にもなった観察会でした。
この日は、EAAFPのガンカモネットワーク交流会の参加者向けの観察会と、大潟の自然を愛する会が主催する一般向けの野鳥観察会と合同での実施で総勢70名ほどの大所帯でバス2台を使って村内の野鳥生息地を巡る観察会でした。
左上の写真を見ていただくと気付くかと思いますが、野鳥を観察する方々が同じ方向を見ていません。道路のこっち側のガンを見ている人たち、道路の向こう側のガンを見ている人たちが同じ場所にいます。これが大潟村でガン類を観察する際の特長で、広い干拓地の中にあっちにもこっちにもその向こうにも・・・という感じで、ガン類が採餌する様子が見られるので、何処を見ようか迷ってしまうほどです。
2台のバスから降りてきた人たちが一斉に観察していますし、かなり多くのスコープが立ち並んでいます。普段はもっとこぢんまりと人数を絞っての観察会ばかり経験しているので、こうした大人数での観察会は私自身どのように行動したら良いのか?少し戸惑ってしまいました。
実際に観察するガン達は普段と変わらず、ある程度の距離を保って、ある程度の群れを形成して、水田や大豆畑で採餌していました。
大潟村やその周辺の良いところは数種類のガンが一度に観察できるところです。この日もヒシクイ・マガン・シジュウカラガンが同じ様な場所で観察できました。更にはバスの中からでしたがハクガンも観察できました。また場所によっては亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイが一緒に観察できるポイントもあります。
そんな環境にあって、この日最大のトピックスになったのが↑の写真の上の写真です。これは私達が観察している近くにシジュウカラガンの群れがやってきたので観察していたときの様子ですが、遠目にも『ん?』感じるところがあってとりあえず撮影した写真です。
後にスコープでしっかり観察されていた方が『コクガンが混じってる』と教えてくださって、多くの方が確認したのですが、『良く見つけましたね?』と感心するほどの見つけにくさでした。
これでは分かりにくいのですが、写真の中央やや右寄りに2羽のコクガンが写っています。普段は海岸などで過ごす事の多いコクガンがシジュウカラガンの群れに交じって一緒に行動していたのです。これまでガンの群れの中に単独のコクガンが混じっているとは何度か聞いたことがあったのですが複数のコクガンを大潟村で見たのは初めの事でした。
せっかく(拙いながらも・・・)こんな写真が撮れたのでガンカモネットワーク交流会に参加されていた方、数人に写真を送付したところ、日本でガン類の事を聞くならこの方という第一人者の方をして『シジュウカラガンとコクガンが一緒に居るところを初めて見た』とおっしゃるほどのレアケースだったようです。
この日の大潟村には確認できただけでも、マガン・ヒシクイ(亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイ)・ハクガン・シジュウカラガン・コクガンの5種のガンがいました。これって凄いことですよ!!
おまけに・・・シジュウカラガンとコクガンの違いを見比べるために2種の写真を並べてみました。左側がシジュウカラガンで右側がコクガンです。どちらも小柄で、遠目には全身が黒っぽく、一部に白い模様が入るという点で似通っていますが、白い模様がそれぞれ特徴的なんです。
シジュウカラガンは頬の部分によく目立つ白い模様がありますし、コクガンは喉元に網目模様の白い模様が目を惹きます。よく似ているこの2種は分類上は近縁種にあたるそうで、もしかしたら仲間意識みたいなものが働いて一緒に行動していたのでは無いか?とのことでした。