アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
自然観察会『アーティスト目線で観察会』を実施しました
2013年07月31日
秋田
梅雨が明けぬまま7月最後の日となりました。8月に入ると東北は”夏祭り”が目白押しで道路の通行規制も各地で行われます。いつも以上に交通安全を心がけていきましょう。
この前の日曜日、森吉山野生鳥獣センターで観察会を実施しました。
例年7月は梅雨の影響でぐずついた空模様が続き、登山やハイキングに出かける方が減り、森吉山野生鳥獣センターの来館者数も落ち込む時期です。そこで雨でも実施できて楽しい観察会を!という事で、自然観察の一手法である”スケッチ”をテーマに、本職の画家さんに講師をお願いして『アーティスト目線で観察会』を実施しました。
講師は秋田県内で活動する版画家・画家の三村治男氏。森吉山野生鳥獣センターの壁画の作者であり、自然界にある花や鳥や昆虫などを題材にした水彩画等も描いているので、自然の事物を見つめる目は確かですし、画家ならではの着眼点や自分の見た物をスケッチして”記録”し、”伝える”為のテクニックについてじっくり、たっぷりと教えていただきました。
貴重な機会ですので色々な話を聞き、視点を参考にし、描きかた等を教わりたいのですが、テーマを『葉』に絞って実施しました。
先ずは下書きをするわけですが、描く葉を決めなければなりません。
例えば”ブナ”の葉をスケッチするとしましょう。無数にあるブナの葉から典型的なものを選ぶのがベターです。誰が見ても”ブナの葉”と分かるためにも典型的な葉を描くのが良いでしょう。
そこで最初のアーティスト目線!!『どんな葉が典型なのか?』それを見つけるためには多くの葉をじっくり観察する必要があります。大きさは?色合いは?鋸歯は?葉脈は?葉の付き方は?・・・。こうした視点で葉を観察すると葉の一枚一枚に個性が存在することが見えてきます。私も見慣れていたはずのブナの葉ですが一枚一枚表情が違って見えてきたのが新鮮でした。
描く葉が決まったら今度は『目線を何処において描くか』を決める必要があります。最初は葉を平坦に置いて真上からみた状態を描きました。しかしそれではその植物の特徴を的確に捉えているとは言えません。
そこで2つめのアーティスト目線!!誰が見ても”ブナの葉”らしい姿で描くのがベターです。その為には、枝の先端について陽を受けている様子が良いか?落葉してくるりと巻いた葉が良いか?”葉一枚”ですが描きようによっては周りの風景も見えてくるようです。
『描くためにはよく見なければならない。よく見ると色々な事が見えてくる。色んな事が見えてくるとどう描くと良いのかが分かってくる。』なんだかカッコイイことを言っているようですが・・・今回の観察会で私が感じたことです。『アーティスト目線』とても参考になります。
せっかく皆さんそれぞれが自分なりの”葉”が書けたので彩色してみましょう。
今回参加された方々は水彩絵具を持参された方が多かったので、水彩の技法をメインに教えてもらいました。一口に水彩と言っても透明水彩、不透明水彩、水彩色鉛筆など様々ですが、今回は細密に描いた葉の下書きを活かすために透明水彩の技法を教えていただきました。
実は私、透明水彩が苦手です。普段は色鉛筆やペン画がメインで完成した絵はほとんど下書きの線が見えなくなりますが、透明水彩だと下書きの線も活かした絵になります。それが難しいのです。
苦戦する方が多かった”彩色”ですが講師の三村さんは親切な解説と、時には実際に筆を持って実践もしてくれました。普段自分が使っている手法やテクニックを惜しげも無く披露してくださいましたし、参加した皆さんのスケッチブックにその成果を残してくれました。
参加してくださった皆さんもそれぞれに得た物があったようで『これから色んな葉っぱを描いてみる』とか『観察会に参加した子ども達にも教えてあげられる』とか『自然観察と絵が繋がってとても面白かった』など嬉しい感想が聞かれました。
最後になりましたが、講師をしてくださった三村治男さん、どうもありがとうございました。プロの画家からあんなに丁寧に、惜しげも無く指導していただき本当に感謝いたしております。
また参加してくださった皆さんもどうもありがとうございました。是非これからも見て、描くことを続けていきましょう!!(余談ですが・・・私はこの日事務所帰着後画材屋さんに直行しました^^)
この前の日曜日、森吉山野生鳥獣センターで観察会を実施しました。
例年7月は梅雨の影響でぐずついた空模様が続き、登山やハイキングに出かける方が減り、森吉山野生鳥獣センターの来館者数も落ち込む時期です。そこで雨でも実施できて楽しい観察会を!という事で、自然観察の一手法である”スケッチ”をテーマに、本職の画家さんに講師をお願いして『アーティスト目線で観察会』を実施しました。
講師は秋田県内で活動する版画家・画家の三村治男氏。森吉山野生鳥獣センターの壁画の作者であり、自然界にある花や鳥や昆虫などを題材にした水彩画等も描いているので、自然の事物を見つめる目は確かですし、画家ならではの着眼点や自分の見た物をスケッチして”記録”し、”伝える”為のテクニックについてじっくり、たっぷりと教えていただきました。
貴重な機会ですので色々な話を聞き、視点を参考にし、描きかた等を教わりたいのですが、テーマを『葉』に絞って実施しました。
先ずは下書きをするわけですが、描く葉を決めなければなりません。
例えば”ブナ”の葉をスケッチするとしましょう。無数にあるブナの葉から典型的なものを選ぶのがベターです。誰が見ても”ブナの葉”と分かるためにも典型的な葉を描くのが良いでしょう。
そこで最初のアーティスト目線!!『どんな葉が典型なのか?』それを見つけるためには多くの葉をじっくり観察する必要があります。大きさは?色合いは?鋸歯は?葉脈は?葉の付き方は?・・・。こうした視点で葉を観察すると葉の一枚一枚に個性が存在することが見えてきます。私も見慣れていたはずのブナの葉ですが一枚一枚表情が違って見えてきたのが新鮮でした。
描く葉が決まったら今度は『目線を何処において描くか』を決める必要があります。最初は葉を平坦に置いて真上からみた状態を描きました。しかしそれではその植物の特徴を的確に捉えているとは言えません。
そこで2つめのアーティスト目線!!誰が見ても”ブナの葉”らしい姿で描くのがベターです。その為には、枝の先端について陽を受けている様子が良いか?落葉してくるりと巻いた葉が良いか?”葉一枚”ですが描きようによっては周りの風景も見えてくるようです。
『描くためにはよく見なければならない。よく見ると色々な事が見えてくる。色んな事が見えてくるとどう描くと良いのかが分かってくる。』なんだかカッコイイことを言っているようですが・・・今回の観察会で私が感じたことです。『アーティスト目線』とても参考になります。
せっかく皆さんそれぞれが自分なりの”葉”が書けたので彩色してみましょう。
今回参加された方々は水彩絵具を持参された方が多かったので、水彩の技法をメインに教えてもらいました。一口に水彩と言っても透明水彩、不透明水彩、水彩色鉛筆など様々ですが、今回は細密に描いた葉の下書きを活かすために透明水彩の技法を教えていただきました。
実は私、透明水彩が苦手です。普段は色鉛筆やペン画がメインで完成した絵はほとんど下書きの線が見えなくなりますが、透明水彩だと下書きの線も活かした絵になります。それが難しいのです。
苦戦する方が多かった”彩色”ですが講師の三村さんは親切な解説と、時には実際に筆を持って実践もしてくれました。普段自分が使っている手法やテクニックを惜しげも無く披露してくださいましたし、参加した皆さんのスケッチブックにその成果を残してくれました。
参加してくださった皆さんもそれぞれに得た物があったようで『これから色んな葉っぱを描いてみる』とか『観察会に参加した子ども達にも教えてあげられる』とか『自然観察と絵が繋がってとても面白かった』など嬉しい感想が聞かれました。
最後になりましたが、講師をしてくださった三村治男さん、どうもありがとうございました。プロの画家からあんなに丁寧に、惜しげも無く指導していただき本当に感謝いたしております。
また参加してくださった皆さんもどうもありがとうございました。是非これからも見て、描くことを続けていきましょう!!(余談ですが・・・私はこの日事務所帰着後画材屋さんに直行しました^^)