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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

大沼クマ騒動 ~もう出てくるなよと念じつつ、

2012年08月23日
鹿角
 大沼クマ騒動 ~もう出てくるなよと念じつつ、

 8月18日後生掛〈大沼〉キャンプ場入り口付近で道路横断中の親子グマと遭遇しました。
この夏大沼に出没している親子です。例年であればミズバショウの実は食べ尽くされているのでいなくなる時期なのですが、ブナの実の7年越しの凶作などクマ達の食糧事情が厳しいのかこの周辺に出没しています。母グマは子グマと一緒に薮の中に消えてしまいました。

 大沼の周回歩道はクマの目撃情報が頻発したため8月3日に一部通行止めにしており、周辺の巡視を強化していました。エサのミズバショウの実がなくなる頃の開通かなと思っていたのですが、今年は少し様子が違うようです。
大沼周辺ではこの親子グマの他に単独の雌の若グマと雄グマの計3個体が確認されていま
すが、人前に出てくるなよと思うばかりです。


 大沼の巡視中、道路横断中の親子グマに遭遇しました。母グマは2頭の子を追い立てるような位置関係ですが、せかしてはいません。

 上の写真の数日前の巡視で不自然に動く枝に気づき、歩道から40メートル程のところで木登り中の熊の子を見つけました。木の根元には親グマがいます。フィールドスコープを持ち出してクマの観察会となりました。

 昨年も設置した、人の接近を知らせるための「クマよけガンガン」です。積極的な活用のため、新品のガロン缶はご覧の通りです。
歩道を歩く際は是非ご活用ください。

 歩道利用の際には、音の出るものを携帯する、複数人で声を出しながら行動する、熊の食料となる残飯などを野外に放置しない等、熊が近づきにくい対策をとるよう十分注意をお願いします。
【十和田八幡平国立公園内大沼歩道周辺での熊出没について】http://tohoku.env.go.jp/to_2012/0808a.html