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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

白神山地を考える!-白神山地世界遺産地域管理計画改定意見交換会-

2012年02月07日
白神山地
皆さん、「白神山地世界遺産地域管理計画」をご存じですか?

白神山地世界遺産地域には、遺産地域を適正かつ円滑に管理することを目的とした「白神山地世界遺産地域管理計画」があります。これは、平成7年に文化庁・林野庁・環境庁(現環境省)により策定されました。
しかし、その後社会や法律、遺産地域を取り巻く状況も変わり、この計画も改めて見直す必要がでてきました。
そのため、白神山地に関わる自治体や関係省庁あつまった「白神山地世界遺産地域連絡会議」では、平成22年度からこの計画の見直し作業をおこなっています。
 
連絡会議においてこの計画を見直すための方針や概要がまとまりました。そこで1月28日、29日に秋田県と青森県で「意見交換会」を開催し、遺産地域に関わっている方に見直しについて知っていただくとともに、今後の改定作業の参考とするために意見をお聞きしました。

今回は、29日青森県西目屋村での意見交換会の模様をお伝えします。


会場風景 photo 2012.1.29
会場には白神山地でガイドを行っている団体の代表や昔から白神山地で生業をされている方、白神山地を見守り続けている自然保護団体、山岳会、巡視員の方々に多数集まって頂きました。


説明する福地自然保護官 photo 2012.1.29
まず、西目屋自然保護官事務所の福地自然保護官から現在の「白神山地世界遺産地域管理計画」について説明があり、見直される点についての説明がありました。
会場からは、福地保護官の説明に真剣なまなざしで聞き入る様子が見られ、ひしひしとした空気が感じられました。
説明後は、会場から質問や意見を伺う時間が設けられました。


会場からの質問 photo 2012.1.29
会場からは遺産地域への入り込みに関する懸念や、既存の歩道の整備についての意見、遺産地域におけるモニタリング調査に関する質問や意見など、白神山地を日頃から見続けているひと、考えているひとならではの意見や質問、思いが発せられ張り詰めた空気から変わって活発な議論が行われました。
特に、核心地域への入山規制については「白神の自然に実際に触れ、自然を後世に残すよう働きかけたい。規制を緩めて欲しい」「自然保護の立場から今の規制を継続すべきだ」と両論があり、各々の立場から貴重な意見を伺うことができました。

1時間30分と短い時間で、まだまだ意見をお聞きすることができなかったかと思います。これからも、皆さんからの意見や思いを受け止めながら、新しい「白神山地世界遺産地域管理計画」に反映し、よりよいものにしていかなければと思います。
最後になりましたが、今回の意見交換会に参加いただいいた皆さん、ありがとうございました。