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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

秋は恋の季節か?

2011年10月25日
秋田
 紅葉前線が山を駆け下り、市街地の木々も紅葉しています。道路にはたくさんの落ち葉があって、それを踏む感触が心地いいと感じる今日この頃です。
 ここ数日投稿された各地のARの記事を呼んでも楽しそうなイベントであったり、行ってみたい光景があったりとこの季節は魅力にあふれていますね^^



 そんな「秋」は私たちだけでなく野鳥たちの心も高揚させるのでしょうか?先日巡視中にちょっと驚く行動をする【カンムリカイツブリ】を見ました。

 このところ大潟村周辺の水辺では観察できる【カンムリカイツブリ】が増えています。冬を前に渡ってきたんでしょうか?2~3羽で過ごす【カンムリカイツブリ】が承水路の各所で見られるようになってきました。


 この時期の彼らの羽衣は白を基調としてよりシンプルな非繁殖羽(冬羽)です。にも関わらず、この2羽の【カンムリカイツブリ】は春先によく見かける求愛行動のような動きをしていました。


 近づいた2羽が向かい合って、首を伸ばし、お互いを見つめているようです。


 しばらく観察しているとこの2羽は盛り上がって来たようで、求愛ダンス(のような動き)を始めました。季節外れ(?)で2羽の羽衣が非繁殖期のものではありますがその行動はまるで求愛ダンスです!!
 あまりに想定外の行動だったので『この時期に??』と不思議なものを見るような感覚で観察を続けました。

 その後も徐々に盛り上がりを見せる2羽のダンスは、激しさを増していきます。『この後どうなるんだろう?』といろいろなことを考え始めた時・・・

 




 突然、熱が冷めたようにお互いそっぽを向いて離れていきました。
 お互いが同じタイミングで『ぷいっ』と目をそらして距離をとったので、この求愛(?)は実らなかったとになるのでしょうが、もし仮にお互いが受け入れていたら?果たしてどうなったのでしょうか?


 そもそもこの行動は「求愛」だったのでしょうか?それとも何か別の意味合いがあるのでしょうか?