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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ムカシオオミダレタケ

2011年08月09日
秋田
 終戦から数えて今年は66年目。8月6日には広島で、今日は長崎で平和祈念式典が開催されました。その映像を見ても決して戦争がもたらした悲惨さは消えることがないものなんだと感じます。この国にみんなが安心して暮らせる本当の平和が訪れる事を願わずにはいられません。


 夏休みに入って、森吉にも各地から多くのハイカーがやって来てくれています。先日も森吉山野生鳥獣センターや巡視先で何人かの方々とお話しさせていただきました。このエリアの近況や滝の話、クマゲラの話、クマの話、紅葉の話、沢歩きの話などなど皆様からの質問に答えつつ、自分が働くエリアの魅力を伝えるのはアクティブレンジャー冥利に尽きますね!!これからもっともっと広く、楽しく、そして掘り下げて魅力を発信していきたいと思います。


 そこで今日の日記は最近ちょっと注目が高まっているかな?と感じているキノコ観察から。

 秋田では秋が近づくと多くの本屋さんでキノコ関連のコーナーが特設されます。それだけ関心や注目が高まっている事が解りますが、その書籍を読んでみるとキノコ観察の楽しいエピソードが書かれていたり、食べるだけじゃなく、野鳥や昆虫等と同じように観察対象として受け入れられている事を感じます。
 森吉山野生鳥獣センターでも昨年と今年『森吉ブナ帯のキノコ』の写真展を開催しましたが好評を頂きました。そう言えば、ある時仲間のアクティブレンジャーが自己紹介で『最近はキノコに興味があります!』と話していました。今、観察対象としてのキノコが暑いのかも・・・?


 この日記でこれまでも様々なキノコを取り上げてきたように森吉山麓には様々なキノコが発生します。今年も色々なキノコを観察しているところですが、先日初めて見るキノコに遭遇しました。
 




 一見するとごく普通のキノコのようにも見えましたがよく見ると柄はなく、傘と思った部分もハッキリとは定まりません。
 顔の周囲をうるさく飛ぶヤブ蚊に集中力を奪われながらも観察を続けましたが見れば見るほど、傘があって柄があって・・的な一般的なキノコとはかけ離れているように感じます。カメラを構えた間に十箇所程刺され敢えなく撤退し、事務所に戻って調べることにしました。

 しかしどのキノコの仲間なのかも見当が付かなかったので図鑑を片っ端から見ていく作戦をとりました。で何となくこういうタイプは後ろから見た方がいい気がしたのでそうすると・・・意外に早く『これかな?』と思うキノコが見つかりました。数冊調べて、ネットでも調べてみて、どうやら【ムカシオオミダレタケ】というキノコだと解りました(多分・・・)。
 

 調べてみて、分類上はキクラゲの仲間で、日本人が新種として発表したそうで、発生頻度も「時々」で・・・と色々と興味をそそるキノコでした。
 特に気になったのがこのキノコの漢字表記。私が調べた中では漢字で表記されている物が無く不明なままですが・・・【ムカシオオミダレタケ】を漢字にしたら?