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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

わかい

2011年06月29日
秋田
 日中は梅雨時らしく灰色の低い雲が空を覆っていましたが、夕方からシトシトと雨が降り出しました。霧雨のような雨は不快感をガンガン上昇させていきます・・・。




 こんな天気が続くからでしょうか?今期の森吉は春先からキノコを観察する機会が多くなっています。食用になるものから、毒のある物まで様々なキノコに出会えます。

 その中でも密生していてよく目立っているのがこのキノコです。




 多分【ウスヒラタケ】だと思います。よく似ているヒラタケとは微妙に異なるようなので・・・。しかし!!森吉ではこのキノコを見て『ヒラタケだべか?ウスヒラタケだべか?』なんて迷ったりはしません。食用にするため持ち帰る人はヒラタケも【ウスヒラタケ】もまとめて【わかい】あるいは【わかえ】と呼びます。このことからも古くから親しまれてきたキノコであることが解りますよね?


 余談ですが・・・各地を旅行した際、必ずと言っていいほど『郷土出版』のコーナーに足を運ぶのですが、東北や北関東では大概、各県で見られるキノコをまとめた『○○のきのこ』という本を見つけます。勿論秋田にも『秋田のキノコ』というタイトルの本がありますが、その他に、秋田県内で見られるキノコの各地域での呼び名を集めた本も存在します。残念ながら現在は絶版のようですが、その本を見ると秋田県人は昔からキノコとより親しい関係にあったことが解ります。ある意味民俗学的は書籍です。もし興味のある方はお近くの図書館などで探してみて下さい。


 この他にも様々なキノコが発生しています。現在は綺麗な花々が咲き誇り、見る目を飽きさせることはありませんが、地味かも知れませんがキノコにも注目してみて下さい。この世界は深いですよ~^^