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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ブナの森へ いらっしゃ~い^^

2011年05月23日
秋田
 1週間のサイクルで天気が巡っているのでしょうか?週末は雨が降ったり、どんよりとした空が続き、ウィークデーには快晴が広がります。今日の秋田市内も快晴で、窓からは爽やかな風が吹き込みます。

 そんな気持ちの良い日にはブナの森の散策などいかがでしょうか?森吉山麓では森吉山野生鳥獣センターなど冬期閉鎖中の施設が開館に向けた作業を本格化させています。森吉山麓高原へと向う市道大印ノロ川線は既に除雪作業も終わり通行止めも解除されています。

 森吉山野生鳥獣センター周辺ではブナなど広葉樹の”芽吹き”が見られます。森に多く人が訪れるのは秋の紅葉シーズンですが、私のオススメは断然この芽吹きと新緑の季節です!!なので個人的には様々な事情でこの季節に施設を開館できないことを本当に残念に思っています。鮮やかな紅葉も勿論イイですけど、芽吹きの頃の何とも言えない柔らかな光景を是非ご覧頂きたい!!


 ブナの新葉は柔らかな産毛に包まれています。それが春の日差しに照らされてキラキラと。そして感触もこれまたイイ。柔らかくて儚いようで、それでいて青々と逞しく!!
 ブナの新葉には是非触れていただきたいですね~。自然に優しい気持ちになれると思います^^



 そして今春はブナの花もたくさん咲いています。『今年はブナが不作』と言い続けて数年が経ちますが、今年の秋にはたくさんの実を付けてくれるんじゃないか?と思わせるに充分です。
 ちなみに上を向いて咲いているのが雌花で、下に垂れ下がるように咲いているのが雄花です。じっくりと花の違いを観察してみるのもイイと思います。


 こんな日に森を歩いていると、本当に気持ち良くて、ついつい仕事を忘れがちですが・・・
 

 歩道沿いのブナです。ちょっと解りにくいかも知れませんが芽吹きはお日様に近いところから始まることがよく解ります。同じブナの木でもお日様の光を存分に浴びられるてっぺん付近はもう葉も出そろっていて花もたくさん咲いていますが、根元に近づくにつれて葉は小さくなり、冬の間に芽を守っていた芽鱗が目立つようになります。森の木々には太陽の恵みが欠かせないんだと実感できるシーンです!!
 なんだかんだ言っても・・・実際にご自身の目で見ていただくのがベストですので是非確かめてみて下さい。


 ブナも太陽の光を浴びて目を覚まし、暖かな空気に包まれて活き活きとしています。『森の力』を感じられる光景に溢れています。多分森吉山野生鳥獣センターが再開する6月にはもうこんな光景は見られないだろうと思います。ブナの新葉の産毛に触れられるのも、満開の花を見るのも、森の芽吹きの様子を観察できるのもあと僅かな期間ですよ!!



 さぁブナの森へ!!!!