東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ゴイサギ集う

2011年04月27日
秋田
 管理棟から見えるサギのコロニーがいよいよ本格的に賑わってきました。ダイサギ(亜種チュウダイサギ)が先週後半辺りから加わり、更に【ゴイサギ】達も加わりました。
 管理棟からでは距離があり過ぎて・・正確な数はイマイチ掴めていませんが200羽以上は確実です。しかし・・・なかなか姿を見せてくれないのが【ゴイサギ】のいけずなところ・・・(笑)観察していて楽しい野鳥の一つなので是非その姿を見たいと思っていましたが、先日思わぬ大集団を見ました。


 南の池の南東隅の方に白いものがまとまっているのが見えました。直ぐには思い浮かばず・・『なんだろう?』と双眼鏡を覗くと【ゴイサギ】の大集団でした。


 もう少し解りやすいように近寄ってみました。この距離・・カモの群れであれば一斉に飛び上がっているはず。しかも私の体は彼らから丸見え!!にも関わらず・・・【ゴイサギ】達はいたってマイペース。羽繕いする者あり、ボーッとしている者あり、しきりに頭を掻く者ありととにかくゆったりとした時間が流れていました。



 ところで・・・
 この【ゴイサギ】達はここで何をしているのでしょうか?ここ大潟へ来た目的は”繁殖”のはずです。普段はコロニーとなっている松の木の中間よりもやや上で過ごしているのも観察出来ていましたが、一羽ずつポツンポツンと過ごしているようで、どうもまだペアは成立していないように思っていました。
 ということは・・・これって【ゴイサギ】の集団見合い?合コンってやつですかね??
 今期は見逃しましたが、南の池ではアオサギも繁殖前に大集団でお見合いあるいは合コン的な時間を過ごします。また今期初めて観察できましたがダイサギ(亜種チュウダイサギ)は西部承水路で数十羽の集団でやはりお見合いあるいは合コン的な過ごし方をしていました。それと同じように【ゴイサギ】も??

 でも私にはどうみても相手を探そうという意思は見て取れません。というか・・どうみても『まったり過ごしている』ようにしか見えません!!風の穏やかな昼下がり、池の畔でまったりと過ごす【ゴイサギ】の大集団。という光景でした。
 でも多分、数日後にサギのコロニーを見ると【ゴイサギ】もペアが成立してそれぞれが巣作りを初めているんだろうと思います。こんなまったりした集団お見合いが【ゴイサギ】の流儀なのでしょうか??



 このところ・・大潟で野鳥を観察している方や、野鳥を撮影されている方を見かけなくなりました。週末には数人の方がいらしているそうですが、震災以降めっきり鳥見される方が減っています。
 大潟村ではチュウヒ達が飛び回り、ミサゴが狩りをし、サギのコロニーは大賑わい、草原の小鳥も続々と到着しています。田んぼには渡り途中の小型のシギが週替わり日替わりで・・近くの河口付近では大型のシギが採餌し、数種のカモメが群れをなし、チドリたちが愛らしい姿を見せています。
 桜も咲き始めました。桜の花蜜に集まる野鳥も増えてきます。菜の花も咲きました。桜&菜の花をバックに野鳥を撮影するチャンス到来です。


 外を歩いていても気持ちの良い季節になってきましたよ!!