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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

開花

2011年04月15日
十和田
 頬にあたる風が柔らかく暖かくなり、暖房器具を付ける時間が短くなってきました。雪もあっという間に無くなっていきます。雪の間から見える地面の面積が増えてくるにつれ、フキノトウの次に顔を出す植物が気になり出します。
 春、他の木々が芽吹き出す前に花を咲かせ結実までを終わらせ、次の春まで土の中で眠ってしまう植物、通称「スプリングエフェメラル(春の儚い妖精)」。十和田湖の場合その中で一番に花を咲かせるのはキクザキイチゲ(キクザキイチリンソウ)になります。
 ついに咲いたという情報を入手したので、見に行ってきました。



 相変わらず美しいですねぇ。花が咲いているのを見るだけで心が躍ります。生命の色だからでしょうか。無条件で喜びが湧いてきます。事務所の横でもつぼみを見つけたので、来週にはお花畑が広がっているかもしれません。
 この花に会いに行く途中、おなじみの植物も見つけました。



つくしんぼ(ツクシ)。

 正式名称はスギナ(トクサ科)で、更に専門的に言えば胞子茎(ほうしけい)という部分になります。予期していなかったのでこれも嬉しい出会いでした。「久しぶり!」とつい声をかけてしまいます。


 他にもオシドリやニュウナイスズメを見かける機会も増え、「これから宜しく。」と心の中でこっそり呟いてみるのでした。