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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

笑顔は心のキズ薬、涙は心の消毒薬

2011年03月22日
仙台
仙台自然保護官事務所の鎌田です。悪夢から10日以上過ぎましたが本当に厳しい状況が続いています。様々な支援、応援がなされているのですがまだまだ行き届いてないところもあります。そんな中、テレビ報道の中で心にとまった被災者の一言がありました。それは、避難所で温かい炊き出しを頬張り、段ボール箱のお手製足湯にホッとした方が「こんなときに、笑っていいのかしら!」やっと一息ついての笑顔での言葉でした。

そうです。こんなときだからこそ、笑いましょう。久々に口にした心温まる炊き出し、心身ともに冷え10日もお風呂に入れていない状況での足湯は、本当にうれしかったと思います。私たちの事務所でも、食糧事情はいいとは言えないとき、それぞれが探し回って見つけたおにぎり、甘いものなどちょっとしたことで、良い方向に事務所の空気は一変したのです。まさに、幸福は口福、こわばった顔に笑みが、みんなにそれは広がりました。笑顔は心に速攻で効く薬となりました。

あまりにも悲惨な出来事に、恐怖、別れ、絶望、悲しい涙です。また、奇跡的に助かった人々、大津波で散り散りになって避難所にいた人々の再会、嬉しい涙です。どちらも、心に負った傷の消毒のための涙です。泣ける時、いっぱい泣きましょう。そして、前進しましょう。

2月4日:化女沼ではこの冬今までにない数のオオハクチョウ、コハクチョウが滞在していました。私たちにも翼があったらどんなにか助かったことでしょう・・・・・