アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
ヤマナメクジ
2010年08月16日
秋田
お盆休みを終えて帰省ラッシュも一段落した頃でしょうか?それともまだお盆休みの最中でしょうかね?秋田県内はせっかくのお盆休みの土日は両日とも激しい雨に見舞われました。短い夏を惜しむ花火大会が中止されたところもあったり・・・
さて、世間が休みの中、私は普通に仕事に明け暮れていましたのでいつもと変わらず、巡視中に見つけたものをご紹介して日記を書いていきます。
先ずはこちらの過去のAR日記をご覧下さい。
2008年7月16日の村田(元)ARの日記
2008年7月17日の石橋(元)ARの日記
両名とも工夫したタイトルを付けていますがどちらも【ヤマナメクジ】を紹介した記事です。(私はボキャブラリーに乏しいのでストレートなタイトルで失礼いたします。)こうしてみても東北の山中では【ヤマナメクジ】は比較的目にする機会の多い存在だと言うことが解ります。私がご紹介するのは森吉で見つけた【ヤマナメクジ】です。
さてこの様子からして石橋(元)ARが紹介した「太極図」と同じ時を切り取ったものですが・・・こちら実は「精子嚢を交換している」場面なんです。
は??「精子嚢?」「交換って?」と思いますよね?ハイ・・私も調べてみるまでよく解りませんでした。
一般的に生きものはオス♂とメス♀に分かれていてそれぞれにオス♂としてメス♀としての機能を有しているため、交尾することによって子孫を残す事が出来ます。しかし【ヤマナメクジ】の場合、雌雄つまりオス♂とメス♀の区別がありません。一つの個体でオス♂とメス♀の機能を持ち合わせています。そしてその機能が同時に成熟していくため『同時的雌雄同体』と呼ばれています。この様な特性を持つ生きものは他に「カタツムリ」「ミミズ」等がいるそうです。
写真に戻ってみましょう。これは雌雄の区別がない【ヤマナメクジ】が精子嚢を交換しているところです。【ヤマナメクジ】の身体から出ている白っぽい物が「生殖器」でその中に「精子嚢」があります。それをお互いに交換することが、いわゆる交尾にあたります。個体Aの精子嚢を受け取った個体Bの中で受精します。勿論個体Bの精子嚢を受け取った個体Aも体内で受精します。こうして【ヤマナメクジ】は子孫を増やしていくのだそうです。
ところで・・・どうしてこの様な不思議な状態を経て子孫を増やす道を選んだのか?と疑問に思うところですが・・・先ほど挙げた同じような性質を持つ生きものを見てみると、「ある共通点」が見えてきます。ナメクジもカタツムリもミミズもみんなあまり移動が得意ではありませんよね?と言うことは自然界に於いて同種の異個体に出会う確率あるいは可能性が他の生きものに比べて低くなると想像できますよね?その為これらの生きものは、たまたま出会った異個体がオス♂同士、あるいはメス♀同士でも(実際には雌雄同体ですが・・・)繁殖が可能となるようにこの様な性質を持つようになったと言う説もあるのだそうです。
しかし・・・こうして過去のAR日記を見たり、私自身の森吉での巡視を思い浮かべると・・・【ヤマナメクジ】はそれほど「奇跡的な出会い」を経て「精子嚢を交換している」とは思えないくらい毎年よく見かける光景ですけどね?
さて、世間が休みの中、私は普通に仕事に明け暮れていましたのでいつもと変わらず、巡視中に見つけたものをご紹介して日記を書いていきます。
先ずはこちらの過去のAR日記をご覧下さい。
2008年7月16日の村田(元)ARの日記
2008年7月17日の石橋(元)ARの日記
両名とも工夫したタイトルを付けていますがどちらも【ヤマナメクジ】を紹介した記事です。(私はボキャブラリーに乏しいのでストレートなタイトルで失礼いたします。)こうしてみても東北の山中では【ヤマナメクジ】は比較的目にする機会の多い存在だと言うことが解ります。私がご紹介するのは森吉で見つけた【ヤマナメクジ】です。
さてこの様子からして石橋(元)ARが紹介した「太極図」と同じ時を切り取ったものですが・・・こちら実は「精子嚢を交換している」場面なんです。
は??「精子嚢?」「交換って?」と思いますよね?ハイ・・私も調べてみるまでよく解りませんでした。
一般的に生きものはオス♂とメス♀に分かれていてそれぞれにオス♂としてメス♀としての機能を有しているため、交尾することによって子孫を残す事が出来ます。しかし【ヤマナメクジ】の場合、雌雄つまりオス♂とメス♀の区別がありません。一つの個体でオス♂とメス♀の機能を持ち合わせています。そしてその機能が同時に成熟していくため『同時的雌雄同体』と呼ばれています。この様な特性を持つ生きものは他に「カタツムリ」「ミミズ」等がいるそうです。
写真に戻ってみましょう。これは雌雄の区別がない【ヤマナメクジ】が精子嚢を交換しているところです。【ヤマナメクジ】の身体から出ている白っぽい物が「生殖器」でその中に「精子嚢」があります。それをお互いに交換することが、いわゆる交尾にあたります。個体Aの精子嚢を受け取った個体Bの中で受精します。勿論個体Bの精子嚢を受け取った個体Aも体内で受精します。こうして【ヤマナメクジ】は子孫を増やしていくのだそうです。
ところで・・・どうしてこの様な不思議な状態を経て子孫を増やす道を選んだのか?と疑問に思うところですが・・・先ほど挙げた同じような性質を持つ生きものを見てみると、「ある共通点」が見えてきます。ナメクジもカタツムリもミミズもみんなあまり移動が得意ではありませんよね?と言うことは自然界に於いて同種の異個体に出会う確率あるいは可能性が他の生きものに比べて低くなると想像できますよね?その為これらの生きものは、たまたま出会った異個体がオス♂同士、あるいはメス♀同士でも(実際には雌雄同体ですが・・・)繁殖が可能となるようにこの様な性質を持つようになったと言う説もあるのだそうです。
しかし・・・こうして過去のAR日記を見たり、私自身の森吉での巡視を思い浮かべると・・・【ヤマナメクジ】はそれほど「奇跡的な出会い」を経て「精子嚢を交換している」とは思えないくらい毎年よく見かける光景ですけどね?