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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

今年は残雪の多さに注意。

2010年06月13日
鹿角
 毎年6月中旬といえば八幡平も秋田駒ヶ岳も高山植物をもとめて多くの方が訪れるのですが今年は少し様相が異なります。冬期の降雪量自体は極端に多い訳ではなかったのですが、春先の長く続いた低温で雪解けが進まず、八幡平全域で全てのルートで夏の登山道が完全に露出しているところは、まだありません。いたるところに雪の斜面が登山道を覆い隠しており、焼山方面では登山者の遭難事件が発生しました。

 軽装で地図・コンパスを持たないで入山する方も多く、悪天候・濃霧の中ではルートを見失ったり滑落の危険性があります。そのため休日返上でパークボランティアが主体となり、県や市の職員、自然公園管理員の皆さんとルートの安全工作作業を行っています。危険な斜面はスコップ手作業で歩くスペースを確保し、ルートを示すテープ標識や谷への進入阻止表示を行っていますが、アプーローチの容易な山域だけにかえって残雪の多いこの時期の入山には注意が必要です。


八幡平茶臼岳の東面の雪の壁に安全なルートを確保する。ルート工作前はこの斜面で滑落する利用者が相次いだ。

秋田駒ヶ岳の新道で谷への進入防止柵を設置するパークボランティア達。