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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ギャップ

2010年04月22日
秋田
 森吉の方々に「今年の雪の残り具合はどうですかね?」と聞くと皆さん口を揃えて「今年はいっぱい残ってる!」と言います。どうやら4月も半ばを過ぎたというのに寒い日が続き、例年であれば春の陽気でドンドン解ける雪が今年は消えずに残っていると言います。

 実際に現地に行ってみると・・・まさにその通り!!まだまだたっぷりの雪があります。マンサクが、キクザキイチゲが、ミズバショウが咲いている一方でブナの根開きがまだまだ進行していません。

 森吉に行く際にはまだまだ真冬の装備が必要です。普段の通勤で着用しているような洋服では話になりません!!!私も先日覚悟して行きましたがそれでも予想以上に寒くて寒くて参ってしまいました・・・(イロイロと・・悲しくなるほどに)。冷えて身体が回復するのに随分と時間がかかりました。



 そんな中でもやっぱり野鳥達は元気です!!今日は森吉の野鳥の中から【キセキレイ】を取り上げます。

 【キセキレイ】は森吉の渓谷沿いなどでごく普通に見られる野鳥ですが雪深い時期には移動していて、その姿を見ることが出来ません。それがまだまだ残雪がたっぷりという森吉山麓に姿を見せるようになってきました。
 はじめ、鳴き声を聞いた時には耳を疑いました。視界から得られる情報と聴覚から得られる情報にギャップを感じたからです。しかも外は冷たい雨が降っていましたから半信半疑の様な状態で周りを見ると・・・・やっぱりいました。


 写真でも激しい雨が降っているのがお分かりになるかと思います。


 そんな冷たい雨の中、枝先に止まって美声を惜しげもなく披露します。未だ春遠い森吉で誰に聞かせようというのでしょうか??


 この【キセキレイ】の鳴き声が耳にも目にも心地よく感じるようになるにはもう少し時間がかかるかな??まだまだこのギャップは続きそうです・・・。