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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

脱出

2010年03月29日
秋田
 車で巡視に向かうとき、「若葉マーク」の車が目立つようになりました。毎年繰り返される光景ではありますが、私的には今一度「安全運転」を心がけるキッカケになっています。折しも週末から週明けの秋田は名残の雪が降っていて山間部では道路にも雪が残っています。何かと忙しい時期ですが「安全第一」でいきましょう!


 さて、名残雪が降っても野鳥達の生活に逆戻りはありません。今日も(恐らく・・・)着々と繁殖に向けた時計の針は進んでいるはず・・・

 そんな中から今日は【スズメ】が魅せた驚きの脱出方法について!

 【スズメ】は我々にとって、最も身近な鳥の一つでしょうから、イメージとしては「何処にでもいる」と思いがちですが、大潟で観察していると、ちゃんと彼らにも居場所が決まっていて、『ここに行けば【スズメ】がいる』場所がピンポイントで決まっています。
 今年もその場所に数組の【スズメ】が巣を構えているようです。少し前になりますがせっせと忙しそうに巣材を運ぶ姿を観察していました。しかし、巣の場所を知られたくないようでしきりに私を気にするので、その時は巣の場所も確認せずに立ち去りました。


 この日も、私を一応気にはしますが、飛び去りはせずに、この様に無理のありそうな場所に留まって様子を見ていました。

 暫くすると・・・僅かな隙間に潜り込むようにして1羽の【スズメ】が入っていきました。


 入った場所は・・・シャッターの隙間。
 この写真はそこから出る時に周囲を警戒して見ている様子です。直ぐに嘴が気になりました。何かを咥えているようです。
 ハッキリとは言えませんが・・・もしかしてこれは・・・雛のう○ち???ってことはここに巣があってしかも既に雛が孵っているってこと??
 暫くは子育てに専念出来るように観察も控えめ、短めにしようと思います。


 ところで・・・この【スズメ】ここから、この体勢でどうやって脱出するのでしょうか?下の写真がその脱出の様子です(思いっ切りブレていますけど・・・)。





 この時の様子を説明すると・・・
 シャッターの隙間から逆さまになって頭を出していた【スズメ】は、この状態のままでは翼を広げることも出来なかったようで、逆さまのまま隙間から身体を落として、周りにスペースが出来たところで、羽ばたいて行きました。
 ようは・・羽ばたく体勢でもないし、スペースの無い場所なので、逆さまにダイブして身体が全部出たところで羽ばたくという離れ業をやってのけていたのでした!!やるなぁ~【スズメ】!!