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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

雨上がりの樹の上で

2010年03月12日
秋田
 3月の別称のひとつに「花見月」というのがあるそうですが、みちのく秋田でも野の花が見られるようになってきました。未だ雪深い森吉山麓ではフキノトウが顔を出していましたし、大潟では気の早いオオイヌノフグリが咲いています。これから景色がどんどん色彩豊かになっていくんですね。



 昨日に続いて「西部承水路の今」シリーズ第4弾。とも思ったのですが・・・
そろそろ別の話題にした方が良いかな?と思いなおして、今日は先日観察した【ノスリ】の話題。


 この日は大潟向かう途中、車のワイパーを連続で動かすようなかなり激しい雨が降っていました。しかし、見る間に雨が上がっていきました。残念ながら晴れ間が広がるには至りませんでしたが、それでも面白い観察が出来ました。


 調査を始めると直ぐ、樹の上に1羽の【ノスリ】が見えました。まぁいつも居るような場所なので「今日もいるな」という感じで調査を続けようとしましたが、突然羽を広げました。しかし飛ぼうという気配は感じられません・・・。怪訝に思って双眼鏡を覗くと・・・


 こんな様子です。
 何をしているのか解りますか?怪我をしているのではありませんよ。


 前段で「雨」っていうキーワードを出していますから、直ぐに解りますよね??そうです。この【ノスリ】は雨に濡れた羽を乾かしているのです。
 


 この様な行動は朝露が降りる頃は必ずと言っていいほど見られる行動です。羽が露に濡れたままでは飛翔に支障がありますからね!!
 この時は直前まで激しく雨が降っていましたから、この【ノスリ】もびしょ濡れになっていたようです。よく見ると頭や嘴の周りの羽もビショビショです。ですからこうして羽を広げて風を当てていたんですね。
 雨にも負けず・・・たくましく生きる彼らの日常を垣間見た気がしました。



 さて、この【ノスリ】私を気にする素振りは見せるものの逃げようとはしません。でもこれ以上近づいたら飛びそうだと判断して、ルートを変更して調査を続けました。