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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

カモシカ

2009年10月15日
秋田
 森吉山麓はいつになく賑わっています。毎年この時期になるとハイカー・アマチュアカメラマン・キノコ採りと多くの方々が訪れ、お祭りのような賑わいを見せます。
 最近の巡視では多くのかたとすれ違うので、会話の機会も多く、情報もたくさん集まってくるのでいつにも増して楽しく歩いています。

 あるキノコ採りの方から聞いた話では『これからはムキタケだな』とのこと・・。ちょうどその時に頭上にあったキノコを指さして教えてくれました。『あぁいうところにあるんだよ!!手が届かないさ・・』と悔しそうに見上げていました。その時写真が↓高さは5mくらいの位置でしょうか?


 その方の『いっそ見つけなければ悔しくないのに・・・』という言葉が印象に残りました。


 さて、こうして入山者が多くなると野鳥や動物たちとの出会いが極端に少なくなってしまいます。私的にはそれはそれで寂しいのでちょっと静かなエリアに足を伸ばしてきました。
 すると、多くの野鳥たちがいて、楽しくバードウォッチングをすることが出来ました。更には久々に【ニホンカモシカ】に出会ったのでその時のお話しを・・・。
 




 本当は私の乗る車のすぐ前を通り過ぎたのですが・・・私が双眼鏡で野鳥を観察していると車の前方に人影の様な物を感じて双眼鏡から目を離して確認すると、この【ニホンカモシカ】でした。

 しかし【ニホンカモシカ】は何度観ても『牛みたいだな~』と思ってしまうのですが、それもそのはず!カモシカは分類すると偶蹄目あるいはウシ目 ウシ科なんです。(ニホンジカなどは偶蹄目あるいはウシ目 シカ科です。)



 今は彼らも食糧が豊富でしょうけど、冬は餌も少なく厳しい季節だろうと思います。しかも彼らは冬の間も今と変わらず屋外で生活します。凄い生命力ですね~。 
 春の山菜から始まって、いまのキノコや木の実など山の恵みを我々人間はともすれば・・「自分たちのもの」と思いがちですが、この【ニホンカモシカ】のような野生動物たちのことも考えて欲しい!と切に願う今日この頃です。