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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

秋の奥入瀬観察会実施報告

2009年09月28日
十和田
 9月27日の日曜日。天気晴れ。少し冷たい風の吹く中、東北地方環境事務所十和田自然保護官事務所主催の自然観察会「秋の奥入瀬で岩めぐり~地層のおもしろさ知ってる?~」を実施いたしました。

 今年は例年の秋の登山観察会から奥入瀬での岩石観察会と、一見地味な印象を与えてしまいそうな観察会に変更となったわけですが、とんでもございません!岩石の歴史は地球の歴史。開催場所は平成の奥入瀬でも、その話は縄文時代の十和田湖から氷河時代の八甲田、果ては人類誕生の頃の十和田湖一帯と実に壮大なものとなりました。
 
 内容は奥入瀬渓流の上流子ノ口から、下流へ約6km歩いて雲井の滝まで8時から13時半までのゆったりハイキング。途中見られる植物などはスタッフの八甲田地区パークボランティアの方に解説をしていただきまして、岩と植物の両方で観察会を実施いたしました。
 
 今回の観察会では、いつもは植物や樹木の下になって見えない岩や地層に焦点をあてたことで、現在の奥入瀬渓流ができあがるまでの長い歴史を学んでいただきました。
 このことが十和田八幡平国立公園が「国立公園」となった意義や、その希少な自然を守っていくことの必要性を改めて考えていただく良いきっかけになってくれれば幸いに思います。




秋晴れの元、望遠鏡で遠くの崖を観察。



ツキヨタケを見上げて。



玉簾(たまだれ)の滝。

元々ここが湖であったと分かる地層をしており、しかもそれを触って感触を楽しむことができる、今回の一番の見所。