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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

緊張と緩和

2009年09月15日
秋田
 現在、大潟村の干拓博物館において特別展『大潟村の生きもの展』を開催中です。~23日(水・祝)
 先日私もお邪魔してきましたが、野鳥や魚類を中心に大潟村に生息する生きものの剥製や写真、中には実物展示もありました。当地には野鳥観察を中心に活動する自然保護団体や、淡水魚の研究を行うグループなどがあって彼らの持つ情報を源にしたのかな?と思われ、かなり見応えがありました。詳しくは大潟村干拓博物館のHPをご覧下さい。http://ac.ogata.or.jp/museum/

 

 さて、今日はその特別展でミニコーナーが作られ村内での関心の高さを伺わせる【タンチョウ】の話題をお伝えします。

 このところ西部承水路で過ごすことが多くなった【タンチョウ】ですが、この日も水路のお気に入りスポットで過ごしていたようです。するとそこへ、【アオサギ】の小群がやって来ました。そぐ側にはダイサギも数羽、いつものようにゆったりと時間が流れているかのような過ごし方をしていました。

 どうやら【タンチョウ】はサギたちが自分のお気に入りの場所に来て、過ごしているのが気に入らなかったようで、執拗にサギたちの周りを飛び回り追い払っていました。
 併せて20羽ほどいたサギたちは追われて、散り散りとなり数羽が残ったところで【タンチョウ】も追い払うのを止めました。


 かなり激しく飛び回った後は歩いて、移動していきました。すると残った【アオサギ】達に緊張が走ります。『もしかしてまた追い払われるんだろうか?』といったところでしょうか?


 しかし【タンチョウ】は【アオサギ】達の緊張をよそに羽繕いを始めました。全く彼らを気にする素振りはありません。それでも【アオサギ】達は緊張を解こうとはしません・・・
 そうこうしているうちに一番遠くにいた個体が、逃げるようにして距離をとっていきました。残った2羽もそうするのかな?と思っていたら・・

 手前にいる若い個体が、【タンチョウ】に習って(?)羽繕いを始めました。最初は時々【タンチョウ】に視線を送りながらでしたが、徐々に緊張が解けて・・・


 結局はみんなで仲良く羽繕い!!丁度、陽が差し始めて来たのでみんな気持ちよさそうに、ストレッチしたり頭を掻いたり・・・緊張が解けて穏やかな時間が流れ始めました。