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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ツキノワグマトレイル

2009年09月09日
秋田
 野暮用で顔を出した山道具店の店頭に、スキー用品や冬用ウェアのカタログが並んでいました。夏場に広いスペースをとっていた沢歩き道具は縮小され、端っこの方へ・・・もうそんな季節なんですね?最近季節の移り変わりが早くありませんか?



 さて昨日に引き続いて、同じ日に観察した【ツキノワグマ】の残した痕跡の話です。

 私がお邪魔させていただいた研修会を実施したのは森吉山麓の阿仁地区を主な拠点として活動されているガイドグループ『ふるさと阿仁観光案内人の会』の皆さん。会のメンバーには「子どもの頃、親に連れられて歩いて以来ずっとこの山を関わって生きてきた」という方々も多く、その精通ぶりには本当に頭が下がります。
 昨日ご紹介したマタギも『この人達はマタギよりもこの山に詳しい人だから』と舌を巻くこともしばしば・・・


 さて、その山行からもう一つ、お話しをさせていただきます。今日は【ツキノワグマ】の歩いたトレイルの話。ちなみにトレイルとは原野や山地に付けられた踏み跡のことを言いますが、その熊版とでもいいましょうか??↓をご覧下さい。湿地のミズバショウ群落の中に一筋の道が見えます。これが【ツキノワグマ】の歩いた跡なんだそうです。
 勿論、カモシカなど他の動物が歩いてもトレイルは残るのですが、その痕跡を見るとニホンカモシカのものか?ツキノワグマのものか?一目瞭然なんだそうです!!(詳しくは実際にガイドと一緒に歩くことをオススメします)


 このトレイルを見て『ここは何回も何回も歩いているみたいだな?』とのこと・・・確かにしっかりした踏み跡になっていますが・・・



 すると今度は『ここは熊が休憩した場所だな!』という箇所を見つけました。↓の写真がそうですが、お分かりになりますでしょうか??


 一筋の道の先にやや開けたような場所があります。


 近づいてみました。この広くなっている場所で【ツキノワグマ】が身体を横たえて休憩していたのだそうです。
 渓谷の中の日当たりの良い場所で、草や葉っぱのベッドに横たわる【ツキノワグマ】が想像できました。しかも、黒々とした体毛も落ちていました。気持ちいいのかな?と興味をそそられましたが、そこはちょっとシメっぽかったので実際に横たわるのは止めました・・・(苦笑)



 もし私が一人で歩いていたら、恐らく気にもとめずに通り過ぎたか?あるいは気付いても「誰かが歩いたのかな?」くらいでまさか【ツキノワグマ】のトレイルだとは思わないでしょう。ましてやニホンカモシカとは違う【ツキノワグマ】の物だとは・・・
 しかもその解説を私に詳しく、丁寧に、面白くして下さいました。お陰様で本当に収穫の多い山行でした。感謝感謝です!!そして”次の機会”を虎視眈々と・・・