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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

エナガの巣立ち雛 餌を巡る争い

2009年07月03日
秋田
 環境省では2003年より地球温暖化防止のためライトアップ施設の消灯を呼び掛ける「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」を毎年夏至の日を中心として行ってきました。詳しくはこちらをご覧下さい。
http://coolearthday.jp/



 さて・・森吉の森の中では巣立ったばかりの幼鳥が盛んに鳴き声を上げて賑やかだと何度かお伝えしてきましたが、今日は特に賑やかな【エナガ】をご紹介します。

 先日の巡視の際、一際賑やかな鳥集団が渓谷の上をあっちに行ったりこっちに来たりしながらせわしなく動き回っていました。よく見ると【エナガ】です。中でも更に賑やかなのが今年生まれた幼鳥たちで、餌を貰いたくて親鳥の後ろを数羽で追いかけているようでした。その中の一コマです!

 【エナガ】の親鳥が幼鳥たちに餌を与えました。すると3羽の幼鳥がその餌を争い、喧しく鳴き声を上げていました。



 枝葉が邪魔でイマイチよく見えなかったのですが、どうやら木の上にいた幼虫のようなものが餌として幼鳥たちに与えられたようでした。



 トリミングしてみました。どうやらそれを2羽が奪い合っているようです。向かって一番右の個体は争いには参加せず、見守っている様子です。



 こちらに背中を向けていた一番左の個体が餌の奪取に成功し、逃げるように飛び去っていきました。すると真ん中の個体は『コラーッ』と言わんばかりに逃げた個体を怒鳴っているように見えますが、静観していたと思っていた一番右の個体も同じように『コラーッ』と叫んでいるように見えます。

 この後直ぐに残った2羽も飛び去っていきました。逃げた仲間を追っていったのでしょうか?それとも親鳥に餌のおねだりに向かったのでしょうか?きっと後者でしょうね?

 【エナガ】の群れを観察していると、①親鳥が餌を探す。②幼鳥たちが親鳥の行方を追う。③そこへ来た幼鳥へ餌を与える。④幼鳥は貰った餌を食べる。⑤親鳥はまた次の餌を探しに行く。⑥幼鳥がその後を追いかける。といった流れで行動していたようでした。

 ご紹介したのは③のあとその餌を食べるまでの争いだったようです!