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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ゴイサギの巣では

2009年06月23日
秋田
 こうして、アクティブレンジャー日記を書き続けて、「旬」の情報や日頃の活動の様子をお伝えしていますが、遠方の方々や最近忙しくてお会いできていない方々に「私が元気に仕事としている事」もお伝え出来ていたことを改めて実感しています。たまに連絡頂いたり、久しぶりにお会いできた時に『アクティブレンジャー日記』の話題になることが多く、その効果の大きさを実感している今日この頃です。 



 昨日の日記で【ゴイサギ】がコロニーで順調に子育て中だと書きましたが、今日はその中の一つの巣の様子をお伝えしようと思います。
 【ゴイサギ】の中でも繁殖行動にはいるのが早いペアもいれば遅いペアももちろんいます。今日ご紹介するのは、どちらかといえば遅れているペアの巣の様子です。


 これまで、巣の上で伏せてジッとしていることの多かったとある【ゴイサギ】の巣の上で、珍しく親鳥が立っていました。「んっ?もしかして??」と思って巣の様子を覗いてみるのですが、枝や巣材が邪魔になって中々その様子を伺うことが出来ません。



 それでも粘って観察を続けると・・巣の中で何かが動いているようにも見えます。しかしなかなか確認することが出来ません・・・。「雛が孵った」と思いつつもなかなか確信が持てません。
 どれくらい時間が経ったのでしょうか・・・暑さに参りかけた時、近くのダイサギの巣に親鳥が戻ってきて、騒がしくなったのをキッカケに、雛が巣のこちら側へ移動してきました。そしてようやく・・・


 巣の上には小さな雛がいました。まだ1羽しか確認できません。どうやら未だ孵ったばかりのようです。この巣の上では一番のお兄ちゃん又はお姉ちゃんであろうと思われます。この後次々に弟妹が生まれるのでしょうね?


 次々と孵化する我が子を見守る【ゴイサギ】の親鳥はというと・・・なんとタマゴの殻を咥えて、この後飲み込みました。写真の「↑」の先にアオサギやダイサギと同じように淡い青色をしたタマゴの殻が見えます。巣の上にあと何個の卵があるのか解りませんが、全部こうして処理するのでしょうかね?

 周りの巣を見ると、雛がある程度大きくなると両親揃って巣を離れることが多くなりますが、まだ小さなうちは(恐らく母親だと思いますが)親鳥が、巣に付きっきりになります。タマゴの殻を食べるのは雛全員分の餌を少しでも多く確保するために、自分の分の食糧を少しでも減らそうという策なのかも知れませんね?