東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

単独から大群へ

2009年03月27日
秋田
 3月末に来て雪と寒さがぶり返している秋田地方は今日も時折雪が舞っています。


 今日の投稿が今年度最後の投稿になります。私は引き続き秋田自然保護官事務所でアクティブレンジャーを勤めさせていただくことになりましたので、これからもよろしくお願いいたします。


 今日の投稿は、この時期大潟草原の管理棟から観察できる【アオサギ】の話題です。
 【アオサギ】といえば、季節を問わず観察することができるお馴染みの野鳥ですよね?皆さんが【アオサギ】を見かける時、『群れ』になっているのを見たことがありますか?
 私の場合ですが・・・【アオサギ】は水辺であれば何処にでもいる感じで、水路・池・田んぼなどで1羽ポツンと水の中を眺めている・・といったイメージを持っています。
 ところが現在はそのイメージとは違う状態で観察することが出来るのです。


 南の池に集まっている【アオサギ】です。相変わらず水辺の1点を眺めていたりと動作は変わりないのですが、この集団は目をひきます。


 チュウヒがやって来て1羽が飛び上がると、この様に次々と【アオサギ】が宙に舞い始めました。全部は写っていませんが、この乱舞はなかなかの迫力です。
 こんなシーンはなかなか見られるものではないので、この時期の「おたのしみ」になっています。



 現在の【アオサギ】に見られる変化は大群を作っている事だけではありません。見た目にも大きな変化が見られるのです!!
 先ずは嘴の色が変わっています。いわゆる夏羽とされている時期の嘴は黄色~黄褐色をしているのですが、現在は婚姻色といわれる状態がみられ赤みの強いピンク色になっています。上2枚の写真でもその様子がわかるかも知れません・・。
 そして足の色も変わっています。夏羽とされている時期の足は黄褐色をしているのですが、現在はやはり婚姻色とされる状態が見られ、やはり赤みの強いピンク色をしています。その足の色の変化は露出している部分全体に及び足の裏まで変色しています↓。その様子が下の写真でお分かりになるかと思います。



 この様な色の変化は婚姻色というだけあって期間限定のもので、ペアが出来て抱卵、育雛と経過していく中でその特徴がドンドン色あせていきます。


 【アオサギ】はあまりにも身近な野鳥で見かけても『あっアオサギか・・』と余りじっくり観察する事がないかも知れませんが、普段よりも色鮮やかになっている【アオサギ】は一見の価値有りです!!
 週末は是非お近くのフィールドで『アオサギ観察』をされてみてはいかがでしょうか?