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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

チュウヒ

2008年10月22日
秋田
 今期の大潟草原の【チュウヒ】は最多で2羽までしか確認できていません・・・。昨年は私が知る限り最多で5羽を確認できていたのですが・・・どうしたのでしょうか?
 もしかしたら・・・我々は個体識別が出来ているわけではありませんから、同時に確認できていないだけで生息はしているのかも知れません・・・しかしこれまで管理員さんも注意して観察してくれていますがやはり2羽までしか確認できていません。


 先日、その2羽が一緒に大潟草原の管理棟の前にある水辺に姿を現しました。【チュウヒ】は低空で飛び回りながら点在する池の上を凝視しているようでした。
 飛ぶスピードは【トビ】が上昇気流を捕らえてスーッと飛んでいるときと大差はないように感じられます。きっとトビも餌を探して地面に鋭い眼光を投げかけているのでしょうが何せ高い上空でのこと・・その様子は良くわかりません。むしろ「気持ちよさそうだな~」なんて思ってしまうほど!
 しかし、低空で旋回する【チュウヒ】の様子はしっかりと観察できます。首は折れ曲がり、顔は地面を向き、鋭い眼光が光っていました。その視線の先はというと・・・



 このところ数が増えてきた水辺のカモたちです。水辺に野鳥たちの姿が見られなくなった時期には【チュウヒ】の姿を見ることもありませんでしたが、最近では頻繁に観察できるようになりました。





 ずーっと観察していると【チュウヒ】が何かを見つけたように急停止したり、急降下したりする様子が観察できました。この時はその後直ぐに飛び上がってきましたが。時にはヨシ原の中で長い時間を過ごしていることもあります。何をしているのかは想像するしかありませんけど・・・


 この光景を去年はもっと多くの【チュウヒ】が見せてくれていました。管理棟の窓から5羽の【チュウヒ】が旋回する姿を観察したときにはかなり興奮した覚えがあります。だから今年【チュウヒ】を観察する時は”何か”が引っかかっているような感覚が続いています。