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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

片足バランス

2008年10月14日
秋田
 どういう訳か・・・大潟村にマガンやヒシクイがやってくるのは県内外の主な飛来地にかなりの数がやってきたという知らせを聞いてから暫く経過した後、一番最後(?)にようやくやってきます。その間、各地の情報を羨ましく感じながら「大潟には未だ来ないのかな?」なんて思いながら北の空を見上げたりしています。

 しかし保護区周辺にいる野鳥たちを観察していると「冬の到来」を感じさせる光景がいくつもあります。その一つが”ノスリの数が増える”こと。このところ大潟を巡視するとあちこちで【ノスリ】を見ることが出来て「増えたな~」と実感しています。

 先日、承水路でカモのカウントをしている最中に道路の直ぐそばに【ノスリ】を見つけました。このまま車で近づいて飛び去ってしまうのを眺めるのも勿体ないと思って【ノスリ】の観察をしました。
 【ノスリ】が止まっているのは道路沿いの田んぼにある直径3~4cm程のパイプの上なのですが、窮屈そうにしながらもバランスをとって稲刈り後の田んぼの方を見やって様子をうかがっていました。



 細いパイプの上でジッとバランスをとるのも疲れるのでしょうか?暫くするとその場で足踏みをするような仕草をし始めました。しっくりとくる位置を探しているかのようでしたが、なかなか定まりません。そのうちに【ノスリ】がとった姿勢は・・・



 右足一本での片足立ちでした。左足はダランと伸ばし、右足でパイプを上から鷲掴み(鷹掴み?)してバランスをとっていました。
 愛嬌のある顔立ちをしていてもやはり猛禽類ですね!伸びた左足の見た目の力強さ、片足で楽々とバランスをとる右足の力強さを感じました。
 この脚が支えるのは身体だけではなく彼らの命そのものですからね。力強いはずです!